食欲の秋を加速させる魅力的な食材の数々。
これら旬の味を生かしたスイーツが楽しめるお店を集めました。
公開 2022/11/09(最終更新 2024/02/29)
目次
【新船橋】元和菓子職人の店主が心を込めて包む「洋菓子工房レザン」の渋皮マロンパイ
新船橋駅から徒歩7分。
海神中学校の裏門前の坂にある「洋菓子工房レザン」は茶色で統一されて落ち着いた雰囲気。
スロープには手すり、入り口扉の横にはベンチがあり、お客さまへの配慮が感じられます。
店内に入ると、棚に焼き菓子がたくさん!
常時20種類ほど用意しているとのこと。
その時の気分で一つずつ購入したり、自分好みの詰め合せを作ることもできるそうです。
贈る人のことを考えて選ぶのも楽しいですね。
冷蔵ケースにはケーキもあり、どれにしようか迷ってしまいます。
レザンは、1993年に船橋市三山で開店しました。
その後、2000年に市川市南大野、19年に船橋市海神に移転し、現在に至ります。
店主は新潟出身の吉原正美さん。
東京の製菓学校を卒業後、都内や新潟の和洋菓子店で10年以上修業。
どちらの道に進むか迷っていましたが、都内の洋菓子店勤務の時、チーフの手さばきやセンスに魅了され、洋菓子を選び独立しました。
ケーキなどの生菓子も多く取り扱っていましたが、奥様の実家の海神に移転後は「夫婦2人だけでできる範囲で」と、焼き菓子を中心とした製作・販売をしています。
ここでのおすすめは「渋皮マロンパイ」(税込280円)。
美しい焼き色とコロンとした形がかわいくて、おいしそう!
和菓子職人でもあった店主が、あんこを生地で包む手の感触を生かしながら奥様と作り、毎朝焼き上げています。
何だかおまんじゅうに見えてしまいますね。
しっかり芯まで冷めてから、丁寧に袋詰め。
茶色の帯の上に書かれた「マロンパイ」の文字が踊っていて、気分が高まります。
半分に割ってみました。
外はしっかりとしたタイプのサクサクのパイ生地、中はアーモンドクリーム、中央に栗の渋皮煮が一粒丸ごと入っています。
食べてみると栗がしっとりとして、クリームと一体になった程よい甘さが口いっぱいに広がっていきます。
ちなみにマロンパイが一番売れる日は大晦日。
お年賀の品だけでなく、自宅用に購入する方が多いそう。
幅広い方に愛されているんですね。
賞味期限は4日間。
前日から仕込むため数に限りがあり、お昼前には売り切れることも。
「少量でも気軽に電話注文を」と店主。
前日まで受け付けてくれるそうです。
茨城県産の栗を使った「和栗のモンブラン」もおすすめ。
カスタードと生クリームが入ったスフレ生地の台がふんわり。優しい味と食感で癒やされました。(取材・執筆/のの)
住所/船橋市海神3-24-24
営業時間/午前9時~午後7時
定休日/日・月(年末、バレンタイン、ホワイトデー等変更あり)
駐車場/あり(3台)
アクセス/東武アーバンパークライン 新船橋駅より徒歩7分
京成線 海神駅より海神山経由 徒歩14分
電話番号/047-779-3013
【船橋法典】老舗仲卸が厳選!旬の果物が主役のスイーツ 果実問屋にしかわ船橋法典店
JR船橋法典駅から徒歩2分。
駅前の通りを進むと、左手に見えてくる「果実問屋にしかわ」。
創業1935(昭和10)年の仲卸業者「丸大一」が手がけるスイーツ店として昨年9月にオープンしました。
明るく気品ある店内には、豊洲市場から日々仕入れる旬のフルーツをぜいたくに使う、素材を生かしたスイーツが並びます。
旬を迎え、その新鮮さを誇るようにキラキラと輝く果物たちに、思わず感嘆の声が上がります。
丸大一3代目で同店社長の西川輝久さんは「果物をもっと身近に味わい、本物の味を知るきっかけを作りたい」と熱心に語ります。
商品にそれぞれ果物の産地を表示するのは、安心して食べてもらいたい、産地や種類によって味が違うことを知ってほしいという思いから。
秋の旬、「中山栗と笠間栗のモンブランボックス」は、愛媛県産の中山栗と、茨城県産の笠間栗をふんだんに使用したこだわりの逸品です。
カスタードクリームと生クリームの間で存在感を放つ笠間栗は、前週に茨城県の農家が収穫したばかりの新鮮なもの。
「甘みが強く、栗本来の香りを楽しめます」と西川さん。
11月いっぱいの期間限定モンブラン、旬の今だけのおいしさです!
果実問屋にしかわで不動の人気を誇る、定番商品オムレット。
特製クリームと繊細なスポンジケーキが包み込むのは、こちらも旬の厳選素材。
今回ご紹介するのは、濃厚な甘さとなめらかな口当たりが人気、紅はるかの焼き芋が主役のオムレット。
収穫後、産地の貯蔵庫で熟成させてから焼き芋にした紅はるかは、なんと糖度60度以上!
(通常、焼き芋の糖度は40~50度ぐらいです)
素材本来の風味を生かすため、クリームは極限まで甘さをおさえているそう。
上質な甘さのクリームとスポンジの中に、ねっとりと蜜のように甘い紅はるかの味わい…。
季節の恵みを包み込んだ一品をお楽しみください!
この他にも、旬の果物を使う「ミックスショートケーキ」(540円)、傷ものなどB級品をカットし瞬間冷凍したフルーツがたっぷりの「生旬果アイスティー」(450円)など、仲卸ならではの強みを生かした商品がたくさん。
「ミックスショートケーキはその日入荷した果物を使うので『今日のフルーツは何かな』と楽しみに来てくださるお客様も多いです」と西川さん。
アイスティーは、時間の経過とともに冷凍フルーツの風味が溶け出し長く楽しめると同時に、店頭に出せない果物を加工することで、廃棄を減らしSDGsにも貢献できるとのこと。
果実問屋にしかわでスイーツを通して季節を味わってみてはいかがでしょうか。(取材・執筆/雪道)
住所/船橋市藤原2-17-18ワイズコート102
営業時間/10:00~19:00
定休日/月・水
電話/047-712-2410
駐車場/あり(時間貸しコインパーキング)
HP/http://www.nishikawa.recipes/
Instagram/@fruitnishikawa
【市川】日々おいしいプリンを追究し試作を重ねる「こんだてやプリン研究部」
2022年4月、JR市川駅直結45階建てのアイ・リンクタウンのすぐそばにオープンしたユニークなプリン専門店です。
「なめらかプリン」「抹茶大納言」「アールグレイ」「キャラメルポップコーン」「チョコバナナ」という5つの定番プリンの他、期間限定で次々と新作のプリンが登場。
この秋も4種類の秋プリンが登場しました。
残念ながら「木の実プリン」「パんプリん」は10月中に販売期間が終了しましたが、「モンブラン」(税込540円)は11月15日(火)まで、洋ナシ(税込530円)は11月30日(火)まで販売中です。
洋ナシ果実と洋ナシソースの上でアクセントになっているのはピスタチオ。
華やかな洋ナシの芳香の中に爽やかな酸味も感じられ、プリンとよくマッチしています。
通常プリンにはバニラエッセンスが入っていますが、洋ナシに合わせるためバニラは使わず味を調整。
ゴロっと存在感のある洋ナシが載ってもプリンが沈まないよう、プリンの硬さにも気を使っています。
こうした珍しい創作プリンはどのように生まれたのでしょうか。
「こんだてやプリン研究部」は新小岩にある居酒屋「食堂酒場こんだてや」で出していたデザートのプリンが好評だったことから、プリン専門店として独立したお店です。
オーナーの秋野周平さんは和洋中さまざまな分野の飲食店で腕を磨き、2019年に「食堂酒場こんだてや」をオープン。
手作りにこだわった同店最初のデザートメニューは、新鮮な豆乳を使った豆乳プリンでした。
コロナ禍、テイクアウトできるプリンのレパートリーを増やそうと思い立ったのがちょうど秋。
「秋が旬の素材で、あまり商品化されていないものは何だろう?」と考えてできたのが、現在も発売中の洋ナシプリンでした。
その後も周平さんの頭の中にあふれるアイデアを試作しては、妻の都さんが味見してジャッジ(中には商品化されず幻となったワサビプリンなど、エッジの効いた試作もあったとか)。
「元々デザートに自信があったわけではないので、試行錯誤して改良したり、新しいアイデアを試したり。『研究部』という店名の由来はそういうことです。少しでも良くなるなら商品を変えていくことに抵抗はありません」。
現時点での味にはこだわらないけれど、おいしさにはとことんこだわるというお二人。
足を運ぶたび、ちょっと変わった新しいプリンとの出合いが期待できるユニークなお店です。(取材・執筆/編集部R)
住所/千葉県市川市市川南3-14-3
営業時間/10:00 ~ 21:00
定休日/不定休
駐車場/なし(近隣にコインパーキングあり)
アクセス/JR市川駅から徒歩2分・京成市川真間駅から徒歩7分
電話番号/047-374-3766
【東船橋】素材にこだわったケーキや焼き菓子が人気のお店 Sugar Shack(シュガーシャック)
Sugar Shack(シュガーシャック)は、JR東船橋駅南口から徒歩2分の場所にあります。
クリーム色の外壁と大きなレンガのモルタル看板が目印。
季節感あふれる手作りのディスプレーと、多肉植物中心のガーデニングで、訪れた人を温かく迎えてくれます。
旬のフルーツをふんだんに使用したケーキだけではなく、クッキーやマドレーヌなどの焼き菓子も人気。
開業から18年、地元で愛され続けている名店です。
旬のフルーツをサンドしたミルフィーユは、季節ごとに違う味が楽しめます。
その中でも「栗のミルフィーユ」(税込640円)は特に人気のある商品です。
手折りのパイ生地にマロンクリームと渋川栗をサンド。
優しい甘さとサクサクの食感がたまらない一品です。
ミルフィーユは、土日祝日のみ数量限定で販売中です。
秋のもう一つのおすすめは、「和栗のモンブラン」(税込580円)。
「お店の一番人気は通年で販売しているモンブランです。こちらはラム酒を使用してしっかりとした味付けにしていますが、和栗のモンブランは素材を活かし、ほっくりとした食感と和菓子のような上品な甘さが特徴です」と話すのは店長の藤尾さん。
和栗のモンブランは、9月から翌年1月までの季節限定商品。
平日でも夕方前には完売する日が多いほどファンが多いケーキです。
焼き菓子の中では、クッキーが最も人気がある商品だといいます。
取材した日も12種類のクッキーが店頭に並んでいました。
定番のパウンドケーキやマドレーヌ以外では、マクロビクッキー、卵・乳製品未使用のお菓子なども。
愛犬家が多い地域なので、犬用のクッキーも販売しています。
「シンプルな焼き菓子だからこそ、砂糖だけではなくオーガニックのチョコレートなど、厳選した素材を使用しています」と藤尾さん。
焼き菓子は、お店のホームページからお取り寄せも可能です。
今年の8月には隣の店舗にカフェもオープンしました。
ケーキだけではなく、クロワッサンサンドや季節のパフェなども楽しめます。(取材・執筆/ハマエミ)
住所/船橋市東船橋1-23-13
営業/午前10時~午後7時
定休日/火曜定休・月1回月曜
電話/047-424-2100
Instagram/@ig.sugarshack
店舗HP/https://www.sugar-shack.jp/
【下総中山】SNS映えするキラキラ感♪「マカロンシェリー」のトゥンカロン
下総中山駅南口を出てすぐ。
「マカロンシェリー」は、2021年4月にオープンしたスイーツのお店です。
本店は新小岩にあり、下総中山店は2店目。
話題の韓国スイーツ「トゥンカロン」をはじめ、クロッフル、ティグレなどの焼き菓子も販売しています。
「わざわざ原宿、渋谷に行かなくても、地元でおしゃれなスイーツを楽しめるように」と、ファミリー層の多い下総中山で地域に愛されるお店を目指しています。
若い世代のお客様は、味よりも色で選ぶ方も多いそうです。
「推しのイメージカラー」を選び、推しキャラのグッズと一緒に撮影してインスタにUPするという楽しみ方をするのだとか。
レギュラー商品とは別に、季節に合わせたフレーバーも発売しています。
今年の秋のお薦めはこちら。
見た目もひときわ華やかなシャインマスカットは、開店1周年記念時に店外まで待機列ができた人気商品です(税込420円)。
※シャインマスカットの生産状況によって秋の販売は終了予定
カボチャとムラサキイモ(各税込390円)はクリームの内側のペースト部分に隠し味として白あんを使用。
見た目はもちろん、味にもこだわっています。
クリームに使用しているのは、放牧されて育った牛だけから作ったニュージーランド産バター。
ミルク風味控えめのさっぱりとしたバターなので全然重たくなく、いくつでも食べられそう。
成型後、一度冷凍してから解凍することで、しっとりふんわりとした食感になります。
賞味期限は冷蔵で2、3日、冷凍すれば2週間保存可能。
冷凍した場合は、冷凍庫から冷蔵庫に移して3時間ぐらいかけてゆっくり解凍してください。
これらの製品は店舗上、2階のキッチンで2人のパティシエが一つ一つ手作りしています。
「有名ホテルと町工場、違う現場を知る一流の二人との出会いは運命でした」と語るオーナーの川﨑幸奈さん。
2人の入社によって店本来の味を提供できるようになったそうです。
現在の体制が整うまで、紆余曲折がありました。
「マカロンシェリー」本店ができたのは2020年。
幸奈さんの韓国人のご主人が、「ケーキほど重くなく、見た目もかわいいトゥンカロンは日本の土産物文化にぴったりでは?」とひらめいたのが始まりでした。
オーディオ機器関係の会社を経営していたご主人にとって、食品業界は新しいチャレンジ。
スイーツ好きだった幸奈さんと一緒に事業を起こしたいという思いを込めて、「マカロンシェリー」と命名しました。
「シェリー」はフランス語で「愛しい」という意味です。
そんな最愛のご主人は、胃がんで闘病を続けていましたが、2022年5月に他界。
下総中山店のオープン当時、川﨑さんはご主人の介護などで思うような店舗運営ができませんでしたが、現在は妹さんの協力も得て、2人で2店舗を切り盛りしています。
店内にはご主人の残した言葉がありました。
幸奈さんは元々、特に「韓国好き」というわけではなかったそうですが、ご主人と出会って韓国の食の素晴らしさを知ったと言います。
二人の出会いから生まれた宝石のようなトゥンカロンたち。
食べた後、姿形が見えなくなっても、いつまでも心に残る美しさでした。(取材・執筆/編集部R)
住所/千葉県船橋市本中山3-21-17 サムズ総中山
営業時間/11:00 ~ 20:00(トゥンカロン完売時は19:00まで)
定休日/なし(年末年始のみ休業)
駐車場/なし
店内飲食スペースあり(約10席)
アクセス/JR下総中山駅南口下車すぐ
電話番号/047-718-3615