「仕事・子育て・家事で毎日忙しく、イライラして子どもを叱る時にもつい強い口調になりがちに…。怒りとの付き合い方、ストレスの発散方法について教えてください」という3歳と5歳男児のママからのお悩みです。
臨床心理士 。思春期・青年期の発達、カウンセリング心理学を専門に研究。学生相談、保護者支援にも携わっています。
公開 2023/09/26(最終更新 2024/02/29)
子育て期のイライラの原因を理解し怒りの気持ちをコントロールしましょう
子育て期のイライラにはさまざまな要因が挙げられますが、専業主婦の場合は大人との関わりが少なくなり、自分のことも自由にできない閉鎖的な空間にいることへのストレスが一つ。もう一つは、子どもの成長や発達=自身の評価であるように感じ、その悩みや焦りがイライラの大きな原因になっていることが多いですね。
一方、働いているママの場合は、自分の時間を持ち、自分の評価を得て自尊心を保てる点はプラスなのですが、仕事と家庭のバランスが取れなくなった時にイライラにつながるようです。
ただ、人間を一人育てるのは決して簡単なことではありません。大きなエネルギーも必要なので、時にイライラしてしまうのは当然のこと。だからこそ、怒りやストレスをコントロールすることが大切です。
ストレスの原因を考え、解消できるための場所や制度などを自ら調べる、受け身で待つのではなく自ら行動することが重要です。
家族やママ友におしゃべりする感覚で相談して子育て中のイライラを解消
子どもに強く当たっていると自覚しているのであれば、他者の力を借りましょう。パパや親族、気の合うママ友に話したり、保健センターや子育て支援施設など、無料で利用できる公的機関の窓口に相談するのもいいでしょう。堅苦しく考えず「最近大変で…」とおしゃべりする感覚でいいんです。また一時預かりサービスもリフレッシュの手段として活用してほしいです。
怒りにまかせて子どもにストレスをぶつける事態は避けたいですが、もし感情が爆発して子どもにきつく当たってしまったら、我に返った時に「さっきはごめんね」などと言葉で伝え、一緒においしい物を食べたり触れ合ったりして、子どもがほっとする時間を持てるといいですね。
ただ、フォローをすることよりも繰り返さないことが大事なので、心が落ち着いている時に自分なりの気分転換について考え、イライラした時はそれを活用してみましょう。