ほっとひと息つきたい時に利用したい四街道のコーヒースポットをご紹介。

カフェやコーヒースタンド、移動販売と形態も利用シーンもさまざま。こだわりの一杯をぜひ味わって。

 \まずは動画をご覧ください!/

公開 2022/03/16(最終更新 2023/12/27)

編集部 モティ

編集部 モティ

編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB

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地域の居場所として親しまれる 珈琲専門店 シーザー

四街道市文化センターの近く、裏手の道に佇む「珈琲専門店シーザー」は、お話し好きなマダム・横田さんが一人で切り盛りする地域密着のカフェ。
メニューはドリンクのみ。フードの持ち込みは自由なので、お弁当やお菓子を持って来店する常連さんも多いそう。

四箇道文化センター近くのコーヒー専門店シーザー

こちらの看板メニューはその名も「小樽珈琲」(ストロング・ソフト各450円)。
実は横田さんは20代の頃、北海道の小樽市で同じ店名の「シーザー」というカフェを経営していました。
その時にお店で提供していたのが、小樽市で全幅の信頼を置いていたロースターの豆。
結婚を機に関東へ移住することになり、北海道のお店は閉めてしまいましたが、子どもが独立して再度四街道でカフェをやろうと思い立った際、当時扱っていた豆をまた取り寄せることにしたそう。
「コーヒーが大好きでカフェを始めたけど、この『小樽珈琲』が一番好きな味だったの」と横田さん。ちなみに、関東近辺でも「小樽珈琲」を扱っているお店はココだけとのことです。

気になるストロングとソフトの違いは、豆の挽き具合。ストロングはしっかりとコーヒーの味わいを感じたい人に、ソフトは普段コーヒーをあまり飲まない人でもおいしく飲めるテイストを目指しています。

また、注文方法もユニーク。
店内中央の棚に並ぶ、いろんなコーヒーカップから好きなものを選び、席で注文用紙に記入、カップと一緒にカウンターに出してオーダーします。できあがると名前が呼ばれ、取りに行くスタイルです。

珈琲専門店シーザーの店内にはカップがズラリ

毎回お気に入りのカップを選ぶ人、その日の気分で変える人、自宅から持ってきたマイカップをお店に置いている人などさまざま。
例えば、2人で来店してストロングかソフトか迷った場合、こんな風にポーションで半量ずつ提供してくれることも。

シーザーのストロングとソフト

そして、注目はチョコレートがセットになること。
「ミルクや砂糖を入れるのではなく、まずはチョコレートと一緒にコーヒーを飲んでみて!って提案しているの」とうれしそうに話す横田さん。

言われた通りに食べてみると確かにコーヒーとの相性が抜群! コーヒーだけでももちろんおいしいのですが、チョコレートを一緒に楽しむことで満足感がアップする気がします。
こちらのチョコも2年かけて探したこだわりの一品。上品な甘さとミルクの風味が本当においしいチョコです。

こうしてコーヒーを味わっている間も、横田さんや常連さんが気さくに話しかけてきてくれます。常連さんは、下は3歳から上は94歳までと幅広く、大学生のお客さんがシニアのお客さんにスマホの使い方を教える…なんていう微笑ましい光景が日常的に見られます。

四街道シーザーの常連さん

お店の奥には個室があり、1日1000円で貸出も。食事を持ち寄って女子会に使う人、自宅では集中できないからとテレワークをする人など、みなさん上手に利用されている模様です。

常連さんが多いと初めての人は入りにくいのでは…と心配になるかもしれませんが、全くそんなことはありません。
「どんな人もふらりと来て、楽しい時間を過ごしてほしい」と横田さんが話す通り、オープンな雰囲気も同店の特徴。

「ただコーヒーを提供する場ではなく、助け合ったり仲良くなったり、ここでの出会いが、少しでも人生を豊かなものにするきっかけになったらいいなという気持ちでやってるのよ。私もお客さんと話して勉強になること、刺激を受けることがたくさんあります」と横田さんは目を細めます。

また、四季折々の行事を取り入れた店内の装飾にも注目を。季節の飾りを見学に来るだけでも大歓迎とのこと。
地域住民同士がゆるくつながり、誰もが居心地よく過ごせる。そんな懐の深さもシーザーの魅力といえるでしょう。

珈琲専門店 シーザー
住所 四街道市鹿渡399-24
営業時間 午前11時~午後5時
定休日 日曜・祝日
電話番号 043(377)7639
HP https://coffee-shop-4523.business.site

自家焙煎が自慢のコーヒースタンド
珈琲計画

四街道駅北口から徒歩1分と好立地のコーヒースタンド「珈琲計画」では、自家焙煎のコーヒーが手軽に味わえます。

四街道駅から徒歩1分の珈琲計画

オーナーの窪田さんは、筋金入りのコーヒー愛好家。以前から全国のカフェや喫茶店を巡り、コーヒーを飲み比べていたそうです。
もともとは音楽業界で働いていましたが、年齢が上がるにつれて自分の好きなコーヒーで勝負をしたいと考えるように。ロースターとして豆の卸しを始めます。

窪田さんが扱う豆の一番の特徴は、あと味すっきりでクリーンな味わい。
これは、「ヒートショック洗浄」によるものです。
「ヒートショック洗浄」とは、焙煎前の生豆を50℃程度の水で洗うことで、豆内部の細胞に水分を加えて鮮度を復活。さらに不純物を取り除くという方法。窪田さんが独自に編み出したオリジナルの手法です。

ただ、卸しだとお客さんと接する機会がないため、なかなかそのこだわりが伝わらないのが課題でした。
そこでイベントなどに出店し、自身が淹れたコーヒーを提供するように。
そんな矢先、偶然訪れた四街道で現在の店舗が空きテナントになっているのを見て、スタンドを開くことに決めたそうです。

コーヒーメニューはオリジナルブレンド3種を含めた全7種。この他、アレンジメニューとして「カフェオレ」(400円)なども用意しています。

珈琲計画のおすすめはオリジナルブレンド

頂いたのはエチオピアベースのオリジナルブレンド「琥珀の森」(350円)。
風味豊かなのに、雑味やクセはなく、飲んだ後も苦味が口に残りません!

抽出には、プロにはおなじみのコーノ式ハンドドリップを採用しています。
理由を尋ねると、「コーノ式は抽出方法がシンプルで、淹れ方によって味わいをアレンジしやすいんです。お客さまの好みに合わせた味わいを提供できる点がメリットですね」と窪田さん。
1杯ずつじっくりとドリップするため、提供までに5分ほど時間がかかるそう。

珈琲計画ではコーノ式を採用

ちなみに、通勤時や通学時に利用する人も多いのですが、あわただしい朝は素早く提供できるように、火曜から金曜の午前8時~11時限定で「日替わりモーニングコーヒー」(250円)も用意しています。

また、コーヒーと並んで人気なのがチャイ。
本場インドの「チャイワーラー(屋台でチャイを作る人)」にレシピを習ったことからメニューに加えたのですが、「四街道はアフガニスタン国籍の方が多い街なので、スパイスなどが比較的手に入りやすく、市民の皆さんにもチャイ好きが多かったんですよ」とうれしい誤算が。

そんなわけで、当初は「マサラチャイ」(400円)の1種類のみでしたが、今では「ミント+レモングラスチャイ」(400円)など全5種のチャイがそろいます。

珈琲計画はチャイもおいしい

コーヒースタンドがメインとなった今でも、四街道の和菓子店「IZUMINO」をはじめ、県内4店舗に各店オリジナルのブレンドを卸しているそう。
「今、卸しでやっているのは、自分自身がファンであるお店ばかり。実際に舌で感じた、その店の味にマッチするようなブレンドを考案しています」と窪田さん。

その考え方は、スタンドで提供するコーヒーでも同じ。
こだわりは貫きつつも、みんながおいしい、好きだと感じてもらえる「地域にマッチした味わい」を追求しているのだそうです。

コーヒー豆は店頭販売もあり。希望すればグラインド(挽くこと)もしてくれます。

珈琲計画
住所 四街道市鹿渡2003-2
営業時間 午前8時~午後6時、土日祝午前11時~午後6時
定休日 月曜、日曜不定休
Instagram @coffeekeikaku(https://www.instagram.com/coffeekeikaku/

うどん屋麦の敷地に佇む移動販売
10000HRS(いちまんじかん)

平日でも多くの人でにぎわう人気店「自家製麺と地場やさい うどん屋 麦(ばく)」。その駐車スペースに2021年8月から出店しているのが、コーヒーの移動販売「10000HRS(いちまんじかん)」です。
1973年製というレトロな車体が目を引きます!

四街道うどん屋麦の駐車場にコーヒー店が

オーナーの望月さんは元・佐倉市役所の職員。以前から機会があればイベントなどでコーヒーを淹れていたそう。
「退職後、一年間はのんびり好きなことをしようと思っていたところ、麦さんに声を掛けて頂き、出店することになりました」

コーヒーは個性のある豆を常時3種類ほど用意。お客さんの好みに合わせた味わいを提供することを大事にしています。そんな望月さんのおすすめは「ウィークコーヒー」(200円)。アメリカンコーヒーと同じもので、いわゆる薄めのコーヒーです。
「もともとコーヒーが好きでたくさん飲んできたんですが、深さとか濃さというものになんとなく飽きてきてしまって。薄いコーヒーなんて!という人もいますが、飲みやすく、口の中にほのかな甘みが残る点が個人的には好きなんです」と笑います。

10000HRSのメニュー

また、屋外で販売するからこそ難しいのが温度管理。室内とは違い、急速に冷めてしまうリスクもあるそう。
望月さんはホットのメニューは全て、あえて濃い目のコーヒーを熱湯で割るという方法を取っています。
「一般的に、回数を分けてドリッパーにお湯を注いでコーヒーを抽出しますが、最初に抽出されたコーヒーは、最も雑味も少なく美味しい。その美味しいところにお湯を足すことで、味は損なわれず温度も保てます」と望月さん。外で飲むからこその工夫が光ります。

一方で、厳選した豆からじっくりと水出しした「アイスコーヒー」(300円)は冬でも人気の品。

四街道の麦の駐車場で美味しいコーヒーが飲める

テイクアウトの他、敷地内に設置されたイスでゆっくり味わうこともできます。
口にしてみると、フルーティな味わいでとても飲みやすい!
おしゃれなグラスは、60年代に人気を博したアメリカのアニメ「原始家族フリントストーン」のグッズだそう。

そして、支払い方法もとてもユニーク。
「このご時世なので直接お金の受け渡しに抵抗ある方もいると思って…」と見せてくれたのが、店頭に置かれた手作りのゲーム。

10000HRSの支払いはゲームで

コーヒー代をこのゲーム機に投入することで、遊びながら支払いが済ませられるというシステムです。
「あたり」にコインが入るといいことが起きますので、ぜひ皆さんトライしてみてください!
ちなみに、こちらの品はフリマサイトに出品されていた誰かの夏休みの工作とのこと。身近な材料を使ってしっかりと作られており、思わずうなってしまうクオリティです。

2022年3月からは、佐倉市にイベントスペースをオープンするという望月さんは、八千代市のコミュニティFM「ふくろうFM」でDJとしても活躍中。
店名の「10000HRS」は、FMふくろうで自身が持っている番組タイトルでもあります。

どこかゆるい雰囲気をまとった気さくな望月さんとのおしゃべりもコーヒーと一緒に楽しんでもらいたい、そんなお店です。

10000HRS(いちまんじかん)
住所 千葉県四街道市大日1021
営業時間 午前11時~午後2時30分
定休日 月曜、第1日曜
(※「麦」の営業時間、定休日に準じる)
Instagram @mochitomomo(https://www.instagram.com/mochitomomo/?hl=ja