公務員ユーチューバー爆誕! 君津市50周年記念チャンネルが熱い!

君津市50周年記念のYouTubeチャンネル

 

2021年9月に市制施行50周年を迎える君津市。

その記念事業の一環として、市職員がユーチューブに開設した「君津市50周年記念チャンネル」が「ゆるくて楽しい」「ほっこりする」と話題になっています。

動画を制作しているのは、君津市50周年記念事業を担当する、君津市役所総務部総務課の地引宏行係長と、梶山佑子主事。

公務員ユーチューバー「係長」「主事」として動画にも出演しているお二人に、制作の裏話を取材しました。

地引さんと梶山さん

▲「係長」地引さん(左)と、「主事」梶山さん

公開 2021/09/08(最終更新 2021/09/07)

花

48歳で普通自動二輪免許を取得したへっぽこアラフィフ主婦ライダー。千葉は魅力的なライディングスポットがたくさん!取材と称してソロツーを楽しんでいます。【ブログ】https://ameblo.jp/ohana-hann/

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チャンネル誕生の経緯と、人気のきっかけ・子猫の「原」とは

――動画拝見しました! とても楽しくてはまってしまいました!
動画はどのような役割で制作しているのですか?

係長「ありがとうございます。動画の企画は2人で決め、編集や音声は主事ちゃんが担当しています」

主事ちゃん「動画制作はもちろん、編集も未経験。この企画が決まってから、あわてて機材やソフトをそろえました。正直、給料2カ月分以上が飛びました…もちろん自腹です」

 

――主事ちゃんの編集センスがいいと評判ですが、未経験だったとは意外です。
「君津市50周年記念チャンネル」の立ち上げはいつ決まったのですか?

主事ちゃん「2020年7月です」

――第1回の動画投稿は2010年10月だから、3カ月で最初の動画を公開できるまでになったんですか? すごいですね!

 

係長「主事ちゃん、すごく勉強していました」

 

――チャンネル開設の経緯を教えてください

係長「君津市制50周年の記念事業案の一つでした。真面目なプロモーションチャンネルは元々あったので、違った角度から君津市をPRしようと思ったんです」

主事ちゃん「チャンネルを開設するなら、型にはまった動画にはしたくなかったんです。ユーチューブを見るのは好きだったので、どうせやるなら一つのコンテンツとして面白い物を作るって決めていました」

係長「だから提案から承認を受けるまで、ものすごいスピードで話を持っていきましたよ。新しい事を始める時は特に、誰かがためらうと話が止まってしまうんです。そうなる前に始めてしまおうと(笑) 」

 

――第1回の動画は「市長にユーチューバーになりたいって言ってみた」。タイトルから攻めてますね。

市長にユーチューバーになりたいって言ってみた

▲最初の動画「市長にユーチューバーになりたいって言ってみた」

 

係長「あれは本当にチャンネル開設許可を受けに行った時の音声なんです」

主事ちゃん「こっそりレコーダーを持ち込み、やり取りを隠し撮りして、許可をいただいてから動画にしました。事によってはお蔵入りになるところでした(笑) 」

係長「市長は新しい事に対して寛容だと聞いていましたが、あんなに協力を買って出てくれるとは想像以上でした」

 

石井宏子市長は、動画「【ついに市長登場】重大発表をします」「【市長とピアノ連弾】人生のメリーゴーランド弾いてみた」で、「市長ユーチューバー」として実際に動画にも登場しています。

市長とピアノ連弾

▲市長がピアノの腕を披露した貴重な動画
「【市長とピアノ連弾】人生のメリーゴーランド弾いてみた」

 

このチャンネルが注目を浴びたのは、市駐輪場で子ねこを保護した動画「市役所で子ねこを保護しました」がきっかけ。猫と職員のやり取りがほほえましいと、動画は55万回以上視聴され、君津市の認知度を押し上げました。

市役所で子ねこを保護しました

▲チャンネルを一躍有名にした動画「市役所で子ねこを保護しました」
ねこの名前と、係長による鳴き声の翻訳が秀逸!

実は係長さんの奥様が猫の保護活動をしていて、子ねこは係長さんの自宅に一時保護されました。原のその後については、動画「市役所で保護した子ねこ「原」の今」で報告されています。

(※市役所では通常動物の保護活動はしていません)

ユーチューバー「係長」「主事」に聞きたい! 撮影の裏話

 

――動画へのこだわりを教えてください。

主事ちゃん「先ほどもお話ししましたが、まじめなだけの動画ではなく、ちゃんと『ユーチューブとして』面白い物にしたいと思っていました。上司に怒られるラインギリギリを攻めて作っています」

係長「もちろん人を傷つけない、公務員として恥ずかしくない表現にするなどは大前提です」

主事ちゃん「これからもジャンルに縛られず、自然体で作っていきたいです」

 

――出演者のやり取りが楽しいのも魅力です。台本などはあるのですか?

係長「会話は素のやり取りで、本番一発撮りです。仲間との和やかな雰囲気を大切にしたいので、逆に台本は使いたくないんです」

主事ちゃん「出演は全て市職員と関係者です。動画のイメージに合う人に出演交渉をして出てもらっています。人柄は動画に出ますので、特に大切にしています」

 

――昼休憩で寝ている係長さんのそばにケーキを置いたらどうするか、というプチどっきり動画がありました。その中で係長さんは、寝起きでためらいなくケーキを食べていましたよね(笑)。「何でケーキ?」とは思わなかったのでしょうか?

 

お疲れ様の係長の机にケーキを置いてみた

▲動画「お疲れの係長の机にケーキを置いてみた」
ほほましいお昼休憩のひととき。しかしテロップがいろいろ間違っている。

 

係長「普通に食べました。理由は食べてから考えようって思っていました。どっきりの動画とは思っていませんでした」

主事ちゃん「たぶん係長ならこうするだろう、って思ってました。これが係長のキャラクターです」

 

係長は愛されキャラ

▲「係長」は愛されキャラ!

 

――動画制作はいつしているのですか?

係長「業務の隙間を縫って作っています。凝った内容のものは業務外で作っていますが、楽しいので苦にならないです。逆に楽しくなかったら続けられないですね」

主事ちゃん「軽い内容のものは朝考えて、その日のうちに撮ってしまっています。最初の動画で市長に見ていただいたプレゼン用の動画も、朝考えてすぐ撮りました」

 

――ユーチューブチャンネルを始めて変わった事はありましたか?また周囲の反応は?

係長「動画制作を通じて、今まであまり関わりのなかった職員たちとやり取りをすることができ、仕事では見られない面を知る事で仲が深まりました。また、休日にロケに行くこともあるのですが、その際上司がポケットマネーで食事代を出してくださるなど応援してくれ、とても感謝しています」

主事ちゃん「他部署の職員から声を掛けてもらえたり、知らない人から『ユーチューバー』って呼ばれたりします(笑)。想像以上に視聴してもらえているようで嬉しいです」

 

 

文字入れ、音入れも「主事ちゃん」担当

▲文字入れ、音入れも「主事ちゃん」担当。センスが光ります!

 

――顔出しに抵抗はありませんでしたか?ネガティブなコメントなどは?

係長「顔出しに抵抗はありませんでしたが、動画的にマスクがいいのか、素顔がいいのか迷いました。決められずに自分が素顔で、主事ちゃんがマスクを着け、全方向に対応したつもりが『係長がマスクをしていないのは良くない』とご指摘を受けました。そこで現在は基本的にマスクを着けて撮影しています」

主事ちゃん「最初はマスクしないと恥ずかしいな、って思っていたんですが、食レポなどでマスクを外しているうちに気にならなくなりました。ネガティブなコメントはありますね。その中で改善しなければいけないものは真摯に受け止め、動画に反映させたいと思っています」

係長「自分たち、やっぱり根が出たがりなんでしょうねぇ」

 

――お気に入りの動画を、お一人ずつ教えてください

係長「動画『【ご報告】結婚します』です。実は結婚報告ではなく、君津市の名産・カラーの花の酵母を使った美容液のPR動画なんです。

脚本作り、ロケ地選定、企業タイアップと、初めて尽くしの体験で印象に残っています。花嫁の父は私が担当しています」

 

ご報告 結婚します

▲職員の結婚報告かと思いきや…動画「【ご報告】結婚します」

 

主事ちゃん「私が木更津駅ピアノを弾き、係長が歌を入れた動画『【元気になりたい方へ】市役所職員による「丸の内サディスティック」』です。本当は駅で係長に歌ってもらおうと思ってたんですよ」

 

――えっ、人が行きかう駅の通路で係長に歌わせようと…

主事ちゃん「さすがに人が多いし、人が集まっても良くないので、係長には『君津市役所YouTube配信中!』のボードを持ってもらうだけにして、歌は別撮りしました。選曲は二人が椎名林檎ファンということと、私が弾ける曲はこれだけという理由です。私の中で、この動画から制作の方向性が定まったということもあり、印象深いですね」

 

元気になりたい方へ

▲動画「【元気になりたい方へ】市役所職員による『丸の内サディスティック』」
ここで歌わせようというなかなかの「木更津サディスティック」な企画

 

――2021年9月1日に君津市は50周年を迎えますが、9月でこのチャンネルは終わってしまうのですか?

係長「いえ、記念事業は2021、2022年度を予定していますので、その間はチャンネルを続ける予定です。その後は未定です」

 

――いちファンとしてとても嬉しいです!では最後に、今後の目標を教えてください

係長「もともとは市の認知度を上げ、魅力発信していくのが目的です。まずは9月に迎える市制50周年をみんなで祝えるような企画を発信したいですね」

主事ちゃん「お堅い公務員のマイナスイメージを裏切っていきたい!数字としては(子ねこの)原の動画超えを目指します!」

 

 

職員皆さんのやりとりが楽しい!

お二人をはじめとする職員皆さんのやり取りが楽しい「君津市50周年記念チャンネル」。他にも思わず声をあげて笑ってしまうような楽しい動画もたくさん公開されています。

期間中は定期的に更新の予定だそう。新作の公開が楽しみです!

 

君津市50周年記念事業は「君津市50周年記念チャンネル」の他にも、インスタグラムで写真を投稿する企画なども行っています。

君津市の記念すべき50周年を一緒に盛り上げてみてはいかがでしょうか?

詳しくは君津市役所HP「市制施行50周年記念事業一覧」をご参考ください。

 

■【公式】君津市50周年記念チャンネル

https://www.YouTube.com/channel/UCEdahAD0wSgjmKJ8rZweJVQ/

 

■君津市制施行50周年記念事業について

https://www.city.kimitsu.lg.jp/soshiki/2/36474.html

 

\記事で紹介した動画はコチラ/

・市長にユーチューバーになりたいって言ってみた」

 

・【市長とピアノ連弾】人生のメリーゴーランド弾いてみた

 

・市役所で子ねこを保護しました

 

・お疲れの係長の机にケーキを置いてみた

 

・【ご報告】結婚します

 

・【元気になりたい方へ】市役所職員による『丸の内サディスティック』

【問い合わせ】

君津市役所 総務課
住所/君津市久保2-13-1 電話/0439-56-1581