【バーナーワークのガラス造型士】穂坂英樹さん 独学で繊細なガラス細工を造る

7月下旬、千葉県佐倉市内にある穂坂さんのアトリエにお邪魔しました。

燃え盛る炎と、真っ赤に溶けたガラスを想像していましたが、中はまるで化学実験室のよう。

その訳は、穂坂さんとガラス細工との出合いにありました。

▼【ガラス細工】繊細なバーナーワークでチューリップを作ってもらいました

公開 2020/08/25(最終更新 2022/03/09)

ちいき新聞ライター

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化学室のバーナーに魅せられて

硝子造型士 穂坂英樹

穂坂さんとガラス細工との出合いは高校生の時です。

学園祭でガラス細工を作らないかと化学の教師から提案がありました。

「先生がバーナーで化学機材の補修などをするのを見ていて興味があった」と言う穂坂さんは喜んで参加。

ガラス棒をバーナーで加工して小さなネズミを作りました。

硝子造型士 穂坂英樹
▲こちらは近年作成したねずみ

これがガラス造型士への第一歩となったそうです。

 

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独学で学んだバーナーワーク

硝子造型士 穂坂英樹

高校卒業後、前述の化学教師からもらったカタログでバーナーを購入し、独学でバーナーワークを学びました。

大学4年間はもちろん、IT企業のサラリーマン時代も制作に打ち込み、技術を磨いたとのこと。

キツネのガラス細工 穂坂英樹
▲穂坂さんお気に入りの作品

メディアに取り上げられたり個展を開いたりするうちに、作品の制作依頼も受けるようになりました。

食品会社と人気アニメのコラボ事業での賞品を提供したこともあるそうです。

その数およそ600個!

試行錯誤しながらの細かなバーナーワーク。

一つずつ手作りで二つと同じもののない制作には2、3カ月を要することも。

ホームページを見た人からの依頼も多いです。

「顕微鏡」や「テニスラケット(なんと原寸大)」といった個性的な依頼にも応えています。

独学を貫いてきた穂坂さんは「使う道具も自己流」だそう。

硝子造型士 穂坂英樹
▲穂坂さん愛用の道具

そんな固定観念に捉われない柔軟さが多種多様な作品を生み出す原動力なのでしょう。

数年前サラリーマン生活に別れを告げた穂坂さん。

今後のなお一層の活躍が期待されています。(取材・執筆/明石鯛)

金魚ペン 穂坂英樹
▲大人気の金魚のガラスペン

 

◆ガラス造型士の穂坂英樹さん Twitter

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