習志野市鷺沼にひっそりとたたずむ「八剱神社」。
約300年以上の歴史があるというこの神社には、昔から伝わるお祭りがありました。
この祭りがこのたび、市民の手によって紙芝居になりました。
公開 2021/04/26(最終更新 2021/04/23)
編集部 橋本いくら
編集部所属 編集/記者。愛媛県出身。千葉の食べ物で一番好きなのはさんが焼き。完全に文化系のサブカル脳で生きてきましたが『リングフィットアドベンチャー』によって最近は筋トレに少しだけハマり中。でもツイッターが一番性に合います。★Twitter★@chiiki_ikura
記事一覧へ語り継いでいきたい伝統のお祭り
毎年3月の最初の土曜日に行われる「八剱神社祭礼〝剣〞」(通称剣まつり)。
この祭礼は、氏子の家々の無病息災・疫病退散を祈願するもの。
朝、根神社を出発し、榊の大枝を持った天狗や氏子たち、そして「神の子」として選ばれた少年剣士が列をなして八剱神社まで練り歩きます。
八剱神社でご祈禱の後は、地域の家々を回り悪事災難を逃れるように祈って回る、これを夜まで行うのが伝統です。
かつては家の中に入って走り回った剣士たちですが、次第に家の前で祈願するだけになるなど、時代によって祈禱の様子も様変わりしています。
その移り変わりを危惧した鷺沼小学校おはなし会の岩城昌子さんが、「紙芝居にして、語り継いでいけないか」と発案。
とはいえ、剣まつりに関して記された詳しい書物もありません。
誰かに話を聞こうとしても年に1度の剣まつりしかチャンスはありません。
そんな中、岩城さんが剣まつりに同行し、関わる人々にどんどん聞き込みをしたのが始まりでした。
約20分の演目は大人も楽しめる
そして2年目から一緒に取材をして回ったのが、鷺沼小学校学校おはなし会の仲間たち。
イラストが得意な高橋恭子さんは絵を描き、文章は岩城さんの他に木村友子さん、舘田希さんらが力を合わせて作成、最初の第一歩から約4年をかけて27枚の大作が完成しました。
「私たちももっと知りたい、そしてみんなにももっと知ってほしい」が原動力でしたと舘田さん。
その一心で、みんなで作り上げた紙芝居です。
「大人も楽しめる紙芝居」を目標にしていたからこそ、絵のクオリティーの高さもさることながら、宮司から直々に習ったという祝詞の読み方も本格的で、約20分間の演目の中で大人も引き込まれる出来です。
出張紙芝居も可能とのことで、鷺沼に伝わる古い祭りを知りたい人は、ぜひ問い合わせください。
問い合わせ/ 047-452-7417 岩城