【柏市】新しい地産地消!? 1つの命から2つの地元ブランドが誕生

柏市内に養豚場があるのをご存じだろうか。

戦後、畑にまく肥料を作るために盛んだった養豚業も、今では2軒のみとなった。

その内の1軒が1964(昭和39)年創業の寺田畜産だ。

公開 2020/03/20(最終更新 2021/12/14)

ちいき新聞ライター

ちいき新聞ライター

地域に密着してフリーペーパー「ちいき新聞」紙面の記事を取材・執筆しています。

記事一覧へ

柏のブランド豚 「柏幻霜豚」

寺田さんは「地元の人たちに安心して食べてもらえる豚肉を作りたい」と餌や交配などの改良を重ねた結果、コレステロール値が通常の豚の約半分というヘルシーな豚の育成に成功した。

寺田畜産の養豚場にいる豚たち
▲寺田畜産の養豚場の豚たち

そのうわさは健康志向の消費者の間で広がり、現在は柏産高級ブランド豚として地元の百貨店などに精肉を卸している。

そして、その豚の皮から、革ブランドを誕生させた人がいる。

柏レザー(株)の飯島さんだ。

柏幻霜豚から生まれた「柏レザー」

飯島さんは柏産の動物から革製品が作れないかと考案中に、柏市内に寺田畜産の養豚場があるのを知った。

豚革は通気性が良くカビが生えづらいのが特徴で、湿気の多い日本の気候に合っている。

また、有名ブランドのバッグにも使われるなどヨーロッパでは高級革として扱われている豚革。

飯島さんはこれで地元の人たちに長く愛用される革製品を作りたいと思うように。

寺田畜産へ何度も足を運び交渉を重ね、寺田さんの協力の下、柏産革ブランドの「柏レザー」が誕生した。

柏レザーから作ったバッグ
▲柏レザーから作ったバッグ

地元ブランドを誕生させた二人の心中には、大事な豚の命を大切に使いたいという思いがあった。

地元の限りある資源を活用し、ブランド価値を付けて人々の手に届ける。

これも、これからの地産地消の在り方なのかもしれない。(シュリ)

柏レザー完成時の寺田さん(左)と飯島さん(右)
▲柏レザー完成時の寺田さん(左)と飯島さん(右)

問い合わせ

寺田畜産/公式HP

柏レザー/Instagram

 

トップへ戻る