サッカー日本代表合宿 練習場所は千葉県習志野市ワールドカップ直前キャンプ!選手インタビューも
5月31日、日本サッカー協会は2018FIFAワールドカップロシア大会の代表メンバーを発表(※1)。
メンバー発表前の5月21~28日、千葉県習志野市にある第一カッターフィールド(秋津サッカー場)でトレーニングキャンプが行われました。
このキャンプは、2018年FIFAワールドカップロシア大会最終調整のためのトレーニング。
キャンプ直後に行われたキリンチャレンジカップ2018(5月30日)では、ガーナと対戦。
0-2で惜しくも敗れてしまいましたが、6月19日(火)には、ワールドカップ コロンビア戦、6月24日(日)セネガル戦、6月28日(木)ポーランド戦と続きます。そこで、
「ワールドカップ、どんなところに注目してほしいですか?」
と、トレーニング直後の選手たちに質問をぶつけてみました。
普段はサッカーにあまり興味がないという人も、サッカー大好き!という人も千葉をキャンプ地とするSAMURAI BLUEに熱い声援を送ろう!!
(※1)SAMURAI BLUE 23人の日本代表メンバー(所属チームは取材当時発表のもの)
川島永嗣(FCメス/フランス)、東口順昭(ガンバ大阪)、中村航輔(柏レイソル)
フィールドプレーヤー
長友佑都(ガラタサライ/トルコ)、槙野智章(浦和レッズ)、吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)、酒井宏樹(マルセイユ/フランス)、酒井高徳(ハンブルガーSV/ドイツ)、昌子源(鹿島アントラーズ)、遠藤航(浦和レッズ)、植田直通(鹿島アントラーズ)、長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)、本田圭佑(パチューカ/メキシコ)、乾貴士(エイバル/スペイン)、香川真司(ドルトムント/ドイツ)、山口蛍(セレッソ大阪)、原口元気(デュッセルドルフ/ドイツ)、宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)、柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)、大島僚太(川崎フロンターレ)、岡崎慎司(レスター/イングランド)、大迫勇也(ケルン/ドイツ)、武藤嘉紀(マインツ/ドイツ)
公開 2018/06/06
目次
- SAMURAI BLUE INTERVIEW
- 長友佑都(ながとも ゆうと)選手 Yuto Nagatomo interview
- ネガティブな思考がない、雰囲気もいいし、負けたとしても常にみんな前を向いているっていうところが、勝つチームなんだなって思います。
- この代表もそこまでもっていきたい!
- 槙野智章(まきの ともあき)選手Tomoaki Makino interview
- 髪形(笑)!!
- 選手の良さを引き出すには、自分の力だけじゃなくて、応援してくださる方たちの力が必要になってくると思いますので、一人でも多くの方に興味を持ってもらえたらと思っています。
- 酒井高徳(さかい ごうとく)選手 Gotoku Sakai interview
- 味方に付いてもらえるようにするのがぼくらの仕事だと思うので、全員でそれを見せれればと思います。
- もしかしたらワールドカップ直前まで90かもしれないけど、ワールドカップ中に100になっていい結果が残せる可能性だって十分にある。
- 宇佐美貴史(うさみ たかし)選手Takashi Usami interview
- チームとしては、勝たないと意味がないので、勝利して、どんどん上にあがっていくところ、を見せられればいいと思いますし、そういう努力をチーム全体でしていければいいなと思います。
- 柴崎岳(しばさき がく)選手 Gaku Shibsaki interview
- 乾貴士(いぬい たかし)選手 Takashi Inui interview
- 大島僚太(おおしま りょうた)選手 Ryota Ohshima interview
- トレーニングキャンプ SNAP
- 第一カッターフィールド(秋津サッカー場)ってどんなところ?
SAMURAI BLUE INTERVIEW
長友佑都(ながとも ゆうと)選手 Yuto Nagatomo interview
1986年9月12日生まれ 愛媛県西条市 170cm 68kg
ガラタサライSK(TUR) DF(ディフェンダー) 国際Aマッチ104出場3得点
ワールドカップここに注目
個人としては、最後まで走りぬくところに注目してほしいです。
チームとしては、戦術とかいろいろありますけど、気持ちの部分だと思うんですよ。
テレビを見ている人、ファンに伝えられるものは、気持ちから出るものだと思っているので、戦う姿勢や、侍魂みたいなものを見せられたらいいと思っています。
(所属するガラタサライのリーグ優勝をうけて)
最高の経験をさせてもらいました。
選手も信頼されてピッチの上に立って、価値を示していくものだと思うので、その信頼を監督、スタッフ、チームメイト、サポーター含めて全ての人から感じたので、自分自身充実して良かったです。
強いチームって、一人ひとりの自信もそうだし、パーソナリティが違うなって思うんですよ。ネガティブになりそうなときもミスが続いたときも堂々としている。
ネガティブな思考がない、雰囲気もいいし、負けたとしても常にみんな前を向いているっていうところが、勝つチームなんだなって思います。
この代表もそこまでもっていきたい!
いいことばかりではないと思うんですが、どんなときもどっしりとしていたい。
うまくいかないときほど、ボールを受けるのを怖がったり、不安とか恐怖とかでてくると思うんですが、そんなの関係ねーよっていうくらいのパーソナリティを持った選手11人がそろわなきゃいけない。ワールドカップはもっとプレッシャーかかりますから。
監督が変わって、雰囲気も変わっていくと思うし…それがいい方向に進めるように、自分もいろいろ経験してきた選手として伝えていきたいと思っています。
(写真左から酒井宏樹選手、長谷部誠選手、長友佑都選手)
槙野智章(まきの ともあき)選手Tomoaki Makino interview
1987年5月11日生まれ 広島県 182cm 77kg
浦和レッズ DF(ディフェンダー) 国際Aマッチ31出場4得点
ワールドカップここに注目
いろんなメディアで取り上げられてはいるものの、正直ワールドカップへの関心っていうのは、今、薄れていると思っているので、皆さん(メディア)の力を借りて、いろんな方に興味をもってもらいたいっていうのが一つですね。
まずは、地元出身の選手(※2)を応援してもらえたらいいかなって思います。
あとはゴールを決める選手だったり、パフォーマンスが面白い選手だったり…いろんな特徴ある選手が多いので、違う入り口から入って、サッカーの素晴らしさを知ってもらえたらいいなって思っていますね。
僕のインスタグラムを見てもらえれば、面白い選手いっぱいいるんで、知るきっかけになると思うんでね(笑)。
(自信のアピールポイントを尋ねると…)
僕のここみてほしい…ん~何かな~
髪形(笑)!!
ワールドカップで、歴代で大会に応じていろんな髪形の選手が出てきているんで、2018年ロシア大会でも日本だけじゃなくていろんな世界のチームの髪形にも注目してもらえれば面白いと思うんですけどね(笑)。
ぼくの七三(分け)は変えないですけどね。
(関心薄れてると感じるのは)テレビ(やべっちFCなど)を見てて、渋谷の街を歩く人たちの街頭インタビューを見たりして…ワールドカップを1カ月きっている中で、関心の部分で、まだまだ足りないなっていう思いがありますね。
選手の良さを引き出すには、自分の力だけじゃなくて、応援してくださる方たちの力が必要になってくると思いますので、一人でも多くの方に興味を持ってもらえたらと思っています。
(イニエスタと同じリーグで戦うことについて)
同じ誕生日ですからね!!ぼく。
国内でプレーする選手としては、選手もそうですし、ファンの方々も、世界レベルの選手を肌で感じるスタジアムで(生で)観るっていうのは、Jリーグが盛り上がることだと思います。
神戸の選手にせよ、対戦する選手にせよ、何か引き出してもらえると思いますし、一人でも多くの有名な力ある選手に来てもらって、盛り上げるきっかけになってくれればいいかなって思います。
それでこそ日本人の良さ、Jリーグの良さを伝えるいいきっかけになると思います。
(※2)千葉・埼玉・茨城所縁の選手たち
酒井高徳(さかい ごうとく)選手 Gotoku Sakai interview
1991年3月14日生まれ アメリカ合衆国ニューヨーク州 176cm 74kg
ハンブルガーSV(GER) DF(ディフェンダー) 国際Aマッチ39出場0得点
ワールドカップここに注目
(よりサッカーに詳しくない、ワールドカップだからこそ応援しようと思っているファンの方たちのほうが)不安視される情報が入ってきやすいと思うんですよね。
だからこそ、ぼくらのメンタリティだったり、体からにじみでてくるような雰囲気だったりを本大会に向けて選手たちが出していくのが大事だと思うし、まずは直近でいい結果をだせるということが、日本代表いろいろ言われているけど“大丈夫”だと思ってもらえる。
味方に付いてもらえるようにするのがぼくらの仕事だと思うので、全員でそれを見せれればと思います。
これが酒井高徳だ!っていう姿を見せるために、まずは、試合出れるように頑張ります!
(自身が所属するハンブルガーSVの2部降格をうけて)
終わった後に悔いだけは残したくなかった。
通しでやれることは全てやったのかなと思っています。
やるしかないっていう状態になっていたし、待っていても日にちは進んでいって…、何かを変えなきゃいけないと、選手たちがしっかり、気持ちを切り替えて責任感を持ちながらやるというところでぼくらは奮起しました。
(今回の残留争いで学んだことは)選手がいくら頑張っても体現する軸を、チームとしてもクラブとしても見付けられなかったところが落ちてしまった結果。
(日本代表も監督が変わって、立ち返る場所や軸を)頭に入れたうえで、やらなきゃいけないっていうのもある。
時間は来てしまうので、自分たちで時間を有効に使って、そのときそのときでしっかりとしたパフォーマンスや、チームとしての完成度をどれだけだせるか。
もしかしたらワールドカップ直前まで90かもしれないけど、ワールドカップ中に100になっていい結果が残せる可能性だって十分にある。
だから少しでも、一日でも選手たちがより(多く)コミュニケーションをとって、自分たちが与えられた課題にフォーカスしてそこにフィッティングしていくっていうのが非常に大事になってくると思っています。
選ばれた選手はやらなきゃいけないわけだし、どの選手がどういう力、ストロングを持っているかというのは理解しあえると思っています。
(2010年のときにメンバーとして短い時間でチームがどうできあがっていくのかをみていて)外があーだこーだいうことじゃなくて、選手たちが話し合って一致団結しているっていうのを感じた。
(代表選出後の)過ごし方や大会期間中も、団結力っていうのは大事なこと。
みんながうまくいってもいかなくても、チームとしての確実に向かう場所がわかったうえで、プラスアルファが出てくると思うので、何があっても同じ方向を向いて、プレーを続行するっていうのをしっかり理解し、率先してやるっていうのがすごく大切。
みんな違った色があって、その違いをチームの力に変える選手が非常に多くそろっているチームだと思うので、ベースの部分が、大事になってくるのかなって思います。
宇佐美貴史(うさみ たかし)選手Takashi Usami interview
1992年5月6日生まれ 京都府長岡京市 180cm 72kg
フォルトゥナ・デュッセルドルフ(GER)MF(ミッドフィルダー)国際Aマッチ22出場3得点
ワールドカップここに注目
楽しくサッカーをやっているところ、見てても楽しめるプレーをできればいいですし、自分自身も見ている人もサッカーをしっかり楽しんでいるところを見てほしいです。
チームとしては、勝たないと意味がないので、勝利して、どんどん上にあがっていくところ、を見せられればいいと思いますし、そういう努力をチーム全体でしていければいいなと思います。
(西野監督になってから)楽しくやれてると思います。
今日もボールスピードを意識した練習で、狭い中でボールを失わないこと、判断のスピードとアイデアをどれだけだしていけるかを意識してやっていました。
監督だけじゃなくコーチ陣ともコミュニケーションとれてますし、いい雰囲気でできていると思います。
(通訳なしで)テンションとかそのときの状況を瞬時にダイレクトに選手に入れるっていうのはすごく大事なことですし、そこにメリットはあると思っています。
私生活の面では、ドイツで生活している中で日本に帰ってきて、テレビつければ日本語がながれてくるし、リラックスできてます。
柴崎岳(しばさき がく)選手 Gaku Shibsaki interview
1992年5月28日生まれ 青森県野辺地町 175cm 62kg
ヘタフェCF(ESP) MF(ミッドフィルダー) 国際Aマッチ16出場3得点
ワールドカップここに注目
個人というより、日本を代表するトップの選手が集まるものなので、日本でいちばんサッカーを楽しめる場所であり、試合だと思うので、ぼくらもいい試合をみせられればいいと思いますし、サッカー楽しいなって思えてもらえたらいいなって思っています。
(秋津サッカー場に練習をみにきている子ども達へ)なかなか代表の練習って見れないと思いますし、一つでも勉強になることってあると思うんで、なるべく足を運んで選手を応援したり、練習風景見たりして、将来日本代表目指して頑張って欲しいなって思います。
乾貴士(いぬい たかし)選手 Takashi Inui interview
1988年6月2日生まれ 滋賀県近江八幡市 169cm 59kg
SDエイバル(ESP) MF(ミッドフィルダー) 国際Aマッチ25出場2得点
ワールドカップここに注目
サッカーに興味ないっていう方も、別に何がきっかけでも、誰がかっこいいとかでもいいです。ぜひ一度試合を見てください。
特に代表戦っていうのはすごく盛り上がっているので、機会があったら、スタジアムにも足を運んでください!
大島僚太(おおしま りょうた)選手 Ryota Ohshima interview
1993年1月23日生まれ 静岡県静岡市 168cm 64kg
川崎フロンターレ MF(ミッドフィルダー) 国際Aマッチ4出場0得点
ワールドカップここに注目
代表チームで能力の高い選手も集まっていると思うのでアピールっていう部分をイメージして取り組んでいきたいと思っています。
(練習場に大島選手を応援する横断幕があったことをうけて)応援に応えられるように頑張らないといけないと思います。
久々に会う選手も多くて、ピッチの中でしっかりコミュニケーションをとって、チームとしての方向性に向かってひとつになってのぞみたいです。
トレーニングキャンプ SNAP
(5月22日)練習前に笑顔を見せる本田圭佑選手と岡崎慎司選手。ファンの声援にも手をあげて応えるなど、ストイックな真剣な表情だけでない選手たちの様子に、チームの雰囲気の良さが伝わってきました
(5月24日)スピード調整したランニングをこなす香川真司選手。黙々と走る姿に見学に来ていた子ども達からたくさんの声援が
(5月25日)なぜじゃんけん?!なのですが、このあと数回じゃんけんが繰り広げられました。槙野選手の周りはいつも明るい!!ムードメーカーといえば槙野選手健在です
(5月25日)乾選手、怪我のため別メニューでランニング中心のトレーニングをこなし、ランニング終了後に「しゃーーーーーー!!」と気合!
通常メニューでなかった乾選手ですが、人一倍声を出したり、スタンドに向かって手を振るなどチームの盛り上げ役といった様子が好印象でした
(5月25日)本田選手のウォーミングアップ。身体を伸ばしたり、軽くジャンプしたりという簡単な動きですが、度々話題になる日本人離れした肉体。鍛え抜かれた筋肉がちょっとした動きからも垣間見れました!
第一カッターフィールド(秋津サッカー場)ってどんなところ?
(2016年4月15日号「ちいき新聞」習志野版他より抜粋)
ファンの人たちとの交流も大切に
サッカー日本代表選手のキャンプ地として利用される千葉県習志野市「秋津サッカー場」。
サッカー日本代表のキャンプ地として最初に利用されたのは、イビチャ・オシム氏が日本代表監督だった2006年。
それ以来ここが使われてきた理由は、ピッチのコンディションがいいこと、選手たちが集まりやすいアクセスにあることだとJFA(日本サッカー協会)の担当者は話します。
「トップレベルの選手たちが練習しているので、一般公開時には、ぜひ見に来てください」とファンの人たちとの触れ合いを大切にしています。
こだわりの天然芝は手作業で維持管理
人工芝のフィールドが増えている中で、天然芝が使われているのも特徴の一つ。「フィールド内では除草剤は一切使わず、全て手作業で維持管理している」と競技場職員さんは話します。
秋津サッカー場は、日本代表選手のキャンプ地としてだけではなく、地元アメフトチーム「オービックシーガルズ」や「なでしこリーグ」、習志野市スポーツ少年団の試合などでも用いられ、社会人から高校生、小中学生の競技大会などさまざまなカテゴリーで利用できるとして注目されています。
2018秋津サッカー場トレーニングキャンプ参加選手
第一カッターフィールド(秋津サッカー場)
場所/千葉県習志野市秋津3-7-3(秋津総合運動公園内)
観客席/2104席
Photo/Maki Abe