【千葉市】TREASURE RIVER book cafe(トレジャーリバー ブックカフェ)バー、ランチ、ブックカフェ…多彩な顔を持つお店
京成線新千葉駅から住宅街を抜け、数分歩くと見えてくるこちらのお店が「TREASURE RIVER book cafe(トレジャーリバー ブックカフェ)」。
ダイニングバーでありながら、2000冊の蔵書を誇るブックカフェでもあり、さらに土日祝はランチも人気なのだとか。
一体どんなお店なの?と気になったのでお邪魔してきました!
公開 2019/12/27
編集部 モティ
編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB
記事一覧へ店名の由来は…
まずは、ちょっと長めの店名の意味を知りたい!
でもこの疑問はすぐに解けることになります。
取材に対応してくださったオーナーさん、お名前を宝川さんとおっしゃいました。
「宝川さんのブックカフェ」だから、「トレジャーリバー ブックカフェ」というわけなんですね。
「店名長いですよね…。しかも外には『TRBC』としか書いていないので、初めての方は少し迷いながら入店してこられます」とちょっと申し訳なさそうにお話しされていました。
さて、店内に入ると目に飛び込んでくるのは壁一面の本棚。さすが「ブックカフェ」と冠するだけあります。
すべて閲覧自由。
本棚に並ぶのは、洋書から和書まで、美術書や建築デザイン関係、ファッション系といったアート関連の書籍が中心。
その理由を尋ねると、ご自身が昔から美術に関心が高く、美術館に出かけるのも大好きだからという答えが。
お酒を飲みながら、ゆっくりアートに触れてほしい…という思いがあるそうです。
「といっても、夜は数人でお酒を飲みに来る人が多いので、本を読んでる人は正直あまりいないですけど(笑)。なんでもいいんです、好きなように過ごしてくれれば!」(宝川さん)。
宝川さん所有の本だけでなく、半分以上はお客さんからの持ち込まれたもの。
実は、こちらでは古本の引き取りも行っています。
ジャンルは何でもOKで、雑誌のバックナンバーをまとめて持ってくる人も。引き取った本の中からお店のコンセプトに合うものを宝川さんがセレクトして、本棚に並べています。
メニューはフレンチ&イタリアンコーヒーにもこだわる!
気になるメニューは、フレンチとイタリアンをベースにした創作料理が中心。
宝川さんは名古屋の大学を卒業後、フレンチレストランで修業を積みました。
フレンチやイタリアンというと、ちょっとかしこまって食べるイメージがありますが、もっと気軽においしいものを楽しんでほしい…と考え、あえて自身のお店はカジュアルに。
伝統的な手法を踏襲しながらも、自由な発想でさまざまなメニューを提供しています。
人気はフレンチコース(2,000円~)。2名からオーダー可能です。
11品以上の料理が付いて、+1,500円でドリンク飲み放題(120分)も付けられる、かなりのお値打ち価格!
固定概念にとらわれない、宝川さん自慢の料理がたっぷり堪能できるとあって、ほとんどの常連さんはこちらをオーダーするそうですよ。
ところで、平日の営業は15時からスタートしています。
15時に来たお客さんはどんなものをオーダーするのか聞いてみると…。
見せてくださったのがこちらのメニュー。
カフェメニューの充実っぷりにびっくり!
「コーヒーが大好きで、お店を始める前にかなり勉強しました」と話す通り、使用する豆は、毎週宝川さんが自ら厳選しているとのこと。こだわりが半端ありません!
カフェメニューはもちろん、すべてのメニューが15時からオーダーできるので、コーヒー片手に本を読む人、遅めのランチを食べる人、早めのお酒を楽しむ人とみなさん思い思いに過ごされているそうです。
ちなみに当然ですがお酒の品ぞろえも◎です。
中でもビールは、世界のビールからクラフトビールまで幅広いラインアップ。
さぞかしビールもお好きなんだろうなあ~と思っていたら「僕、ほとんどお酒飲まないんですよ」ときっぱり!!
土日祝はランチも営業
夜に出掛けるのがなかなか難しい…そんな子育て世代にうれしいのが、土日祝のみランチ営業もしているという点。
ランチタイムは11時30分~15時で、2種類の「フレンチ定食」が用意されています。
・田舎風フレンチ定食
(パン、サラダ、ドリンク付き)
1,500円
・モリモリ田舎風フレンチ定食
(パン、サラダ、パスタ、ドリンク付き)
2,000円
どちらも内容が決まっているわけではなく、その日の食材を使った総菜を数種類、プレートいっぱいに盛り合わせてくれるそう。
▲ある日のプレート 画像提供:トレジャーリバー ブックカフェ
「お客様一人一人に合わせたランチをご用意します」とメニューに書いてある通り、苦手なものやその時の気分を聞いて、宝川さんがアレンジしてくれます。
その他、ランチ時には「スパイシーポテトフライ(ローズマリー味orミモレット味)」(750円)や、「ローズマリーを使ったフレンチトースト」(900円)、「週替わりデザート」(750円)といった単品メニューも。
それぞれ、フレンチ定食を頼んだ人は250円引きになります。
(※取材時、もしかしたら3月くらいに営業形態が変わるかも…としきりに呟いていたので、どうぞお早目にお出かけください!)
パンも売ってる
カウンター脇にはおいしそうなパンがずらり。
そう、パンの販売も行っています。
12月上旬に取材したため、季節柄手前にはシュトーレンも並んでいました。
飲んだ帰りに、お土産に買っていく人が多いそうですが、最近ではパンだけを買いに来る常連さんもちらほらいるのだとか…。
こちらの品々は千葉みなとにある姉妹店「Boulangerie Le Port」のもの。
お店のメニューでもフレンチトーストやバケットなどに、「Boulangerie Le Port」のパンが使われています。
やはりこれも宝川さんの「好き」からスタート。
現在「Boulangerie Le Port」がある中央問屋町の界隈は、商業施設や大型店舗が多く立ち並び、個人商店が少ないエリア。
そのことに悩んでいた自治会の会長さんと話す機会があり、「じゃあ、僕が…」となったそうです。
ちょうど「パンが好きだし、パン屋さんやりたいな…」と思っていた矢先だったとのこと。
場所は、なんと自転車屋さんの店内! 店頭ではパンに合うコーヒーも提供しています。
利用シーンはさまざま
このように、とてもユニークな「トレジャーリバー ブックカフェ」。
オープンしたのは2010年なので、来年でちょうど10周年を迎えます。
大学時代から友達を家に呼んでは、料理をふるまっていたという宝川さんですが、アートが好きだったこともあり、「将来はクリエイティブな仕事に就きたい」とずっと考えていたそう。
「当時の僕はクリエイティブ=広告というイメージが強かったんです。
大手広告代理店が輩出した、有名コピーライターやCMクリエイターの活躍も目覚ましい時代でしたし」。
さらに、雑誌『広告批評』を高校時代から愛読していたというマニアックさ!
就職活動中はもちろん広告代理店を中心に面接を受け、何社か内定ももらいました。
ところがふと「広告の仕事と飲食店の経営って似ているな…」という考えが頭をよぎります。
どちらも世の中の流れをつかみ、受け手の反応を汲み取り、さらに良いものを提供していく…。
料理が得意で、人をもてなすことが好きだった宝川さん。
迷いに迷って、より「ダイレクト」で「スピーディー」に対応できる飲食業の道を選ぶことにしました。
▲スタッフによる宝川さんの似顔絵。似てます! 画像提供:トレジャーリバー ブックカフェ
「会社の仲間と来店したお客さまが、別の日は家族で利用してくださり、また別の日は一人でフラッと来ることもあって。内装やコンセプトは決めたけど、どう使うかはお客さま次第。僕は空間を提供して、料理を頑張るだけ」と宝川さん。
さらに、「とある取材記事で『まちの食堂』っていう表現をしてもらったんですが、それがぴったりだなって思ってるんです」と続けます。
例えば大衆食堂のように、ごはんを食べる人もいれば、店主とのおしゃべりに興じる人もいて、その横でお酒を飲む人もいる。
目的はさまざまな人たちが、同じ空間で同じ時間を楽しむような、そんなイメージなのだそう。
ある人にとってはカフェ、ある人にとっては居酒屋…と、「いつ、だれと、どんなときに」利用するかで印象が変わるのが、「トレジャーリバー ブックカフェ」の魅力。
つかみどころがないからこそ、実際に行ってみて自分が「居心地がいい」と感じるポイントを見つけてみてはいかがでしょうか。
(価格はすべて税込み)
住所/千葉県千葉市中央区中央登戸1丁目11−18
営業時間/15時~25時、土日祝11時30分~25時
定休日/なし
アクセス/京成線新千葉駅から徒歩5分
電話番号/043-304-6964