お守り、持ってますか?
子どもの頃は「交通安全」、受験のときには「合格祈願」、出産前には「安産御守」…と、人生の節目ごとに、気付けばお世話になっているお守り。
いつでもそばに置いておきたいものだからこそ、ビジュアルにこだわって探すのも楽しい!
千葉の神社で入手できる「かわいいお守り」をご紹介します。
プレゼントや帰省のお土産にしても喜ばれそう♪
ご縁結びのお守りが充実
大原神社(習志野市)
大原神社(習志野市)
習志野市にある大原神社は、天治元年(1124年)創建の歴史ある神社。
伊邪那美命(いざなみのみこと)を祭り、宝暦二年(1752年)に猿田彦命(さるたひこのみこと)を開創、明治41年(1908年)に伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、明治44年(1911年)には、同じ村にあった三山神社(素戔鳴命、月読命、蛭子命)、第六天神社(素戔鳴命)、八坂神社(素戔鳴命)、弁財天社(伊都伎嶋大神)と合祀。
さまざまな神様を合祀したことから、ご縁結びのご利益があることで知られています。
そんな大原神社で見つけたお守りがこちら。
「幸結び守り」1,000円
白無垢と袴をモチーフにした、ちょっぴりめずらしい男女ペアのお守りです。
「結婚式のウェルカムボードに飾るなど若いご夫婦に人気ですが、銀婚式などの記念として、長年連れ添ったご両親にプレゼントするお子さんも多いんですよ」と話すのは権禰宜の桜井さん。
対になったお守りですが、これは男女でそれぞれ、分けて持つのでしょうか…? と聞いてみたところ、持ち方に決まりはないので1人で2つ持っていても、それぞれで持っていてもOKというお返事が。
「持ち主が心の『安寧』を感じられれば、それがご本人にとって正しい持ち方なんですよ」と桜井さん。
それと、安産祈願のお守りも素敵なんです!
「安産守り」800円
カラフルな和柄に心が躍る!
ランダムにカットしたちりめん生地が使われているので、1点1点模様が異なります。
社務所でお守りを受け取る際に数種類から選ぶことができるので、「これ!」というお気に入りの柄を見つけられます。
どれもかわいく、微妙な違いなので筆者も大分悩みましたが、そんな時間も楽しい!
両親とおなかの赤ちゃんとが深い「縁」で結ばれるように、無事に出産できるようにという願いが込められています。
道しるべの神様として知られる猿田彦命が祭られているため、病気平癒の祈願に訪れる人も多い大原神社では、どんな逆向でも大丈夫!という願いが込められた「大丈夫守り」も頒布しています。
このお守りは、雪の重みで何度幹が裂けても、そこから毎年美しい花を咲かせる境内にある紅梅の木にあやかっているのだとか。
また、絵画のように華やかな御朱印も人気が高く、取材に伺った日も朝からたくさんの参拝客でにぎわっていました。
こちらの御朱印は、絵の得意な巫女さんが色鉛筆で手書きしたものを印刷しています。
見目麗しい!!
スイカの形をしたお守り!
富里鎮守 香取神社(富里市)
富里鎮守 香取神社(富里市)
千葉県富里市は、全国的にも有名なスイカの名産地。
そんな富里市にある香取神社のお守りは、なんとスイカデザイン!
丸いお守りって珍しいですよね。かわいい。
2016年までは独自のお守りはなかったそうですが、現在の禰宜の篠原正弘さんのアイデアで、「富里スイカ」をイメージした西瓜御守を作りました。
篠原さんはスイカやニンジンなどを作る農家でもあり、香取神社には篠原さんが育てたスイカが奉納されています。
香取神社の御祭神に勝運の御神徳があることから、戦勝祈願の「西瓜勝守」も。
富里市では毎年最盛期となる6月に、乾いた喉をスイカで潤しながら走る「スイカロードレース」が開催されます。
そのコースから近いこともあり、スイカロードレース時には多くのランナーがお詣りに来るのだそう。
「すいすい快走」したいランナーにおすすめです!
▲左:「西瓜御守」700円/右:「西瓜勝守」700円
お守りの他にも、御朱印帳や絵馬などスイカモチーフの授与品が揃っており、それらを目当てに県外から訪れる人も増えているといいます。
毎月1日・15日に数量限定で頒布される御朱印も人気。
毎回季節感あふれるデザインで、全部集めたくなってしまいます。
11月は紅葉でした。
11月下旬になると、この紅葉がもっと色づくのだそうです。素敵!
授与所は普段は無人なので、初穂料は初穂料入れへ。
ご祈祷・御朱印の直書きを希望する場合は、事前に電話で予約しましょう。
東関東自動車道酒々井ICより車で10分ほどで、酒々井プレミアム・アウトレットからも近いので、初詣後に初売りを楽しむ なんていうコースも良いかもしれません。
先日の台風15号・19号で被害を受けたビニールハウスも多いそうですが、年末にはスイカの種まきが始まります。
夏に香取神社を訪れたら、ぜひ本物の富里スイカの味も楽しんでくださいね!
女性目線の授与品が好評
菊田神社(習志野市)
菊田神社(習志野市)
菊田神社の御祭神である大国主命(オオクニヌシノミコト)は、縁結びや商業、農業の神様。
創設は平安時代。当時、氏子たちが近郷の人と縁を結ぶと夫婦は円満、子どもたちもみんな元気に成長し、長生きする人も多いということで、縁結びや安産、厄難除けのご利益で知られるようになったそうです。
最近では、「アイーン」をしているような狛犬がカワイイ!ということでも注目されるように。
ユーモラスな表情がなんとも愛らしい! 親しみやすさから、つい話しかけたくなっちゃいます。
こちらの菊田神社、狛犬もかわいいけど、実はお守りもかわいいんです。
特に女性に人気なのが、こちら。
「心願良縁守」800円
2018年のお正月に登場した、新願成就や良縁結びのお守りです。
なんとシースルー!
繊細な刺繍とパステルカラーのやさしい雰囲気が、忘れかけていた乙女心をくすぐります。
ピンク、グリーン、ホワイト×レッドの3色。
どうして透け感のあるデザインにしたのかというと、「縁結び」のご利益が袋に大きく書かれているとちょっと恥ずかしいよね…との心遣いから。
そういえば、お守り袋の中身って普段はなかなか目にする機会がありません。
だけどシースルータイプなら中のお札が薄っすらと見えるので、神様の力が宿っていることをより感じられそう!
「縁結び」というと男女の仲と思いがちですが、「家」や「仕事」も縁で結ばれるもの。
マイホームを検討している人や、就職活動中の人にもぜひおすすめしたいお守りです。
菊田神社は他にもかわいいお守りがたくさんありますよ~。
花束をイメージした「しあわせ守」もその一つ。
「しあわせ守」800円
ここでいう「幸せ」とは大きなものではなく、日々の中にある小さな幸せ。
「今日もコーヒーがおいしいな」とか「大好きな人と楽しい時間が過ごせたな」とか、小さいけど大切な幸せが毎日続きますように、という願いが込められています。
花束がモチーフになっているので、奥さまや娘さんへの贈り物にと授与されていく男性もいるのだとか。
なんて素敵な家族なんでしょう…。
2019年の年末には、人気の狛犬のステッカーがお目見えします。
「交通安全ステッカー」300円
見事に特徴を捉えた狛犬のイラストは巫女さんが描きました。上手!
自転車に貼ったり、手帳に挟んだり、使い方はいろいろ。
これは筆者もぜひ欲しい!(最近、普通運転免許を取りました)
これらのお守りなどの授与品の多くは、巫女さんたちが中心になって意見を出し合い、考えているそう。
女性目線を大事にしているから、思わず手に取りたくなるキュートなお守りがそろっているんですね。
桜が咲き誇るデザインが人気
櫻木神社(野田市)
櫻木神社(野田市)
千葉県野田市の櫻木神社は、その名の通り桜の美しい大木があった場所に神をまつったのが始まりと伝えられています。
真夏を除き、ほぼ年中境内のどこかで桜が咲いているという神秘的な神社です。
▲取材時(11月中旬)に咲いていた十月桜
やはりお守りも桜のデザインのものが充実しています。
「サクラサク」にちなんで、合格祈願・恋愛成就など、そのご利益も多種多様。
参拝者のニーズに応えるうちに、バリエーションが豊富になっていったのだそう。
▲左:「女子力守」800円 /右:「さくらの幸福守」600円
珍しいのは「女子力守」。
中が鏡になっています!
昔から神様の姿や人の心を映すと信じられてきた鏡。
身だしなみはもちろん、心も磨きましょうという意味が込められたお守りなのだそうです。
あぁこれこそ私が持つべきお守り…
そんな華やかな桜モチーフのお守りが並ぶ中、編集部内で「かわいい!」と一番リアクションが良かったのは…
こちら。
なんだか愛くるしい。
二つの顔を持つ「病魔」が描かれた「病魔除守」600円です。
この病魔がくるくる回りながら、悪いハラの虫を食べ尽くしてくれるという言い伝えがあるのだとか。
「生きている限り、完全に病気を避けて通ることは難しい。
病いを恐れるばかりではなく、うまく付き合っていこう」
ちょっと怖いけれどどこか憎めない表情をした病魔には、そんなメッセージも込められているといいます。
櫻木神社は、「参加型」「体験型」の参拝方法が多いのも特徴です。
例えばこちらは、悪い気を入れた「厄玉」を厄割り石に投げつけるというもの。
スッキリしそう!
「せっかく来たのだから、神様とのつながりを実感できることや、記憶に残ることを」という思いから、さまざまな工夫がされているのです。
きっと子どもたちも飽きることなく一緒に楽しめると思います。
授乳スペースや、東武60000系車両デザインの子ども用トイレ「こどもでんしゃおトイレ」などもあり、小さなお子様連れに優しい環境が整っているので、ファミリーでの参拝におすすめです!
日・月・星がモチーフの
神紋がカッコイイ!
千葉神社(千葉市)
神紋がカッコイイ!
千葉神社(千葉市)
朱色の社殿があでやかな千葉神社は、観光名所としても人気のスポットで、千葉県を代表する神社の一つです。
千葉神社に祭られているのは、北極星を神格化した「北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう)」。
妙見(みょうけん)さまの愛称で親しまれ、絵巻物では亀に乗った姿が見られます。
人間の運命やすべての方位、方角を掌握するといわれ、悪い星をよい方向へ導く「厄除開運」のご利益があるのだそう。
平安時代に関東南部で勢力を拡大した千葉氏が、この妙見さまの分身を領内各地にお祭りしたのが、千葉神社のはじまりです。
そんな千葉神社の紋は、「月星紋(つきぼしもん)」の異名を持つ「神紋・三光紋(さんこうもん)」。
「月星紋」が大きく入ったお守りが、こちら。
「厄除開運身代守(やくよけかいうんみがわりまもり)」800円
「月星紋」は天空の星々の中で光る日・月・星の3つを表現しており、輪郭部分が太陽、左上の小さな円が星、その星を隠すと三日月が現れる…というデザインになっています。
なんだかロマンチックですね!
「厄除開運身代守」は白・紫・赤の3色があり、表には妙見さまに由来する亀甲模様、裏には波をイメージした青海波が施されています。
50年以上前に登場して以来、ずっと変わらないデザイン。
千葉神社の定番として、毎年求めて行く人も多いそうですよ。
また、千葉神社の境内には知恵を司る「千葉天神」もあります。
その天神さまからご利益をいただいているのが、「ボケ封じの知恵守」800円。
この知恵守、淡いイエローとグリーンの組み合わせがなんともさわやか!
妙見さまが乗ってる亀は、健康・長寿の象徴であることから、参拝客から「頭も健康でいられるお守りがほしい」という声が寄せられました。
その要望を受けて数年前から頒布をスタート。
高齢者へのプレゼントとしても喜ばれています。
梅のマークは千葉天神の紋である「星梅鉢」。
全国的に天神さまは、「梅」を紋に使うことが多いそうですが、千葉天神はやはり千葉神社のシンボルである「星」にもちなんだものになっています。
裏には亀甲模様と青海波模様。ツートンなのがおしゃれ!
ちなみに、千葉天神は「ツキ(月)を呼び、勝(星)を拾う」ということで、合格祈願としても有名です。
住所/千葉県千葉市中央区院内1-16-1
お守りの授与窓口/8時30分~17時30分
アクセス/JR・京成千葉駅から徒歩12分
P/なし
※近隣の有料パーキング(徒歩5分圏内に約500台、徒歩10分圏内に約1000台)を利用。
電話番号/043₋224₋2211
【おまけ】お守りを手放すときは…
お守りは神様から力を分けてもらっているという印。
1年ごとに新しくするのが古くからの習わしです。
頒布された神社に返すのが一番ですが、お土産でもらったお守りなど遠方の神社だとなかなか難しいですよね。
そういう場合は、近くの神社でお焚きあげしてもらえば大丈夫です。
神様への感謝の気持ちを忘れずに、手放すときまで作法を大切にしたいものですね。