子育てママのための「子どもがかかりやすい病気」症状と対応まとめ【保存版】

子どもの急な発熱や嘔吐、幼稚園や保育園、学校で集団生活が始まるとうつりやすい
りんご病やヘルパンギーナといった感染症…ママの心配事は尽きませんよね。

特に、春から初めて集団生活をスタートする子どもは感染症にかかりやすいので、
入園したて~夏頃までは要注意です。

あらかじめ病気の特徴を知っておけば、いざという時に慌てなくて済みます。

そこで、子どもがかかりやすい病気の症状・対応・注意点などを、先輩ママの経験談も交えてまとめました。

しかし自己判断は禁物! 日頃から気軽に健康に関する相談ができるかかりつけ医を持つことが大切です。

自宅の近くにかかりつけ医を見つけておきましょう。

※こちらの記事は「ちいき新聞」20141121日号~2016212日号まで連載していた記事(レポーター:ももさび/ぶんぽん)をまとめ、新しい情報を追記してお届けします(ちいき新聞は千葉・埼玉・茨城の一部で発行しているフリーペーパーです)。

公開 2018/04/04

ちいき新聞ライター

ちいき新聞ライター

地域に密着してフリーペーパー「ちいき新聞」紙面の記事を取材・執筆しています。

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目次

◆「ゼイゼイ」や「ヒューヒュー」という音がする
・・・小児ぜんそく

◆肘周りを急に痛がる
・・・肘内障(ちゅうないしょう)

◆歯ぐきから出血する
・・・歯肉炎

◆頭や顔が赤くガサガサに
・・・アトピー性皮膚炎

◆激しい嘔吐、下痢、微熱など
・・・感染性胃腸炎

◆38度以上の熱が続く
・・・突発性発疹

◆高熱と口内炎や口の中の水疱、強い喉の痛み
・・・ヘルパンギーナ

◆せきや鼻水はほとんどないのに発熱や喉の痛みがある
・・・溶連菌感染症

◆頬がリンゴのように赤くなる
・・・りんご病

◆黄色や緑色のたんを伴うせき
・・・急性気管支炎

◆乾いたせきが3、4週間続く
・・・マイコプラズマ肺炎

小児ぜんそく

【症状】
小児ぜんそくの症状は、呼吸のたびに「ゼイゼイ」や「ヒューヒュー」という音がするぜん鳴やせき、呼吸困難。せきやぜん鳴は夜間や明け方に多く、昼間は症状が軽い場合も。

運動後や風邪をひいたときもこの症状は起きますが、ぜん鳴が聞き取りづらくても、息苦しさを訴えていれば医師に相談しましょう。 

【対応】
発作の引き金として挙げられるのが、ハウスダストやダニ、花粉などのアレルギー物質。室内はほこりをためないように掃除や換気を。カーテンの洗濯も小まめに。アレルギーの原因になるものが分かれば除去してあげましょう。

【注意点】
ぜんそく発作を放置すると呼吸困難がひどくなり、重症化することも。適切な治療を行えば思春期までに自然と良くなる事も多いので、早めの受診を。

千葉県佐倉市内の
アレルギー専門医がいる小児科

肘内障(ちゅうないしょう)

【症状】
何らかの拍子で子どもの腕を引っ張った後、肘周りを痛がって急に泣き出したり、肘をやや曲げた状態で腕を下げたまま動かさなくなったりした時は、「肘内障」を発症している可能性があります。肘の靱帯から肘の外側の骨(橈骨頭)が外れかかることによって起こるもの。多くは、靭帯が未発達な5歳以下の子どもにみられます。 

【対応】
速やかに整骨院や整形外科、接骨院で診てもらいましょう。 

【注意点】
肘内障は一度起こすと癖になって、繰り返すことも多いようです。そのため、肘内障は未然に防ぐことが大切です。いきなり子どもの手首や腕を引っ張らないように気を付けましょう。手を繋いでいて急いでいる時や転びそうになった時などに注意です。

千葉県八千代市周辺の整骨院・接骨院はこちら

歯肉炎

【症状】
歯肉が腫れ、食事や歯磨きの際に歯ぐきから出血しやすくなります。歯ぐきをむずかゆがる、歯肉のフチが赤く膨らむ、触るとぶよぶよする、口臭を感じるといった症状も。また、小学校の歯科検診で歯肉炎と診断される場合もあります。

【対応】
放置すると歯周病につながります。歯周病は大人がなるものというイメージがありますが、子どもでもかかる可能性はあります。歯肉炎は自覚症状が少なく、自分では気づきにくいため、日頃からお口の中をチェックしてあげましょう。予防と改善には歯磨きが効果的。子どもは頑張って磨いているつもりでも、どうしても磨き残しがあるもの。歯医者さんで正しいブラッシングの指導を受けるのも良いでしょう。 

【注意点】
歯周病菌は人から人へうつるもので、感染経路は唾液です。食器の共用、歯ブラシの接触、キスなどの行為を避けるのはもちろんですが、何よりも親自身も定期的に検診し、歯周病の予防をすることが大切です。 

千葉県佐倉市内の歯科医院

アトピー性皮膚炎

【症状】
悪化したり良くなったりを繰り返す、かゆみの強い湿疹。乳児期は生後2、3カ月から、頭や顔が赤くガサガサになり、悪化するとじくじくします。幼児は4歳ぐらいから発症する場合が多く、首や肘、膝の関節部に左右対称に症状が出ることが多いのが特徴。家族や本人にぜんそくやアレルギー性鼻炎、結膜炎などのアトピー要因があると発症しやすいといわれています。 

【対応】
現状根本的に治療する薬はなく、副腎皮質ホルモン(ステロイド) 外用薬、タクロリムス軟膏で皮膚の症状を軽減させる対症療法が中心になります。ステロイド剤は長期で使うと皮膚本来の機能が失われるため、使い方に注意が必要です。かゆみが強く眠れないときなどは抗ヒスタミン薬を使うこともあります。医師や薬剤師と相談して使い方に気を付けましょう。
アトピー性皮膚炎は悪化したり良くなったりを繰り返します。かゆみを軽減する工夫をしながら、ゆっくり治す心づもりが大切です。 

【注意点】
治療に使われるステロイド外用薬は薬剤の強さに段階があり、使い方がガイドラインで定められています。
タクロリムス軟膏は顔などの皮膚の弱いところにも使える特徴がありますが、2歳未満、妊婦、授乳婦は使えません。
適切な治療で症状をコントロールできるとよくなっていくので、かゆみの原因を減らすようにします。かき壊さないように爪は短く、身体が温かくなるとかゆみが強くなるので、お風呂はぬるめ、またはシャワーだけにしてせっけんでこすらない、木綿のゆったりした服装にするなど生活習慣の工夫も大切。
乾燥を防ぐ保湿剤もなるべく皮膚の免疫機能に影響が少ないものにして、自然治癒力を高めていくとよいようです。

千葉県八千代市内の
処方箋受付対応の薬局

感染性胃腸炎

【症状】
冬場に増加する、ノロウイルスやロタウイルスなどによる感染性胃腸炎。わが家の長男が冬にノロウイルスにかかったときには、激しい嘔吐、下痢、微熱などの症状が出ました。 

【予防策・初期対応】
うつらないために使い捨て手袋やマスクを着用して吐物の処理を。わが家ではトイレではなく二重にしたビニール袋に吐かせ、感染防止とママの負担を軽減させました。水分をとるのは吐き気が始まって30分ぐらいたってから。少量から始め、徐々に量を増やしましょう。それでも吐く場合は病院へ。特効薬はなく、ウイルスを出し切らないと治らないので、処方薬を飲みながら安静にします。 

【注意点】
アルコール性消毒剤は効果がありません。ペットボトルキャップ2杯分の家庭用の塩素系漂白剤を500mlの水で薄め、消毒液を作りましょう。

突発性発疹

【症状】
38度以上の熱が2、3日続いた後、おなかや背中に発疹が出始めます。熱が高くても機嫌が良く食欲もありますが、下痢を伴う場合もあります。 

【対応】
生後6カ月から1歳前後、初めての高熱が突発という子が多いようです。高熱が出ると慌てがちですが、水分補給をして、熱がこもらないよう衣服を調整するなど、苦しくないようにしてあげましょう。
水ぼうそうと同じウイルスが原因で、特に予防策はありませんが、重症化する心配の少ない病気といわれています。ただ、他の病気の疑いもあるので医師の診察を受けましょう。 

【注意点】
3カ月未満の赤ちゃんが高熱を出したら迷わず病院へ。また声をかけても反応がないときは熱性けいれんの可能性もあるので、そのときは5分以上続くかどうか見極めて。

ヘルパンギーナ

【症状】
俗に「夏風邪」と呼ばれる疾患の一つで、主に乳幼児や子供を中心に流行します。3〜6日の潜伏期間の後、急に高い熱が出て発病。口の中に口内炎や水疱ができ、水疱が破れると1〜4ミリの潰瘍になります。これらは4〜6日で治癒しますが、喉に強い痛みを伴うのが特徴です。 

【対応】
口の中や喉の痛みで飲食しにくくなるので、脱水症状に注意。刺激物や固い物、また酸味のある果物やジュースは避けた方が良いでしょう。また、症状が治まってきても、使い捨ての手袋やマスクで二次感染の予防を。 

【注意点】
2〜3日で熱は徐々に下がってきますが、高熱が続いたり、いつもと様子が違う場合は、髄膜炎等を合併していることもあるので要注意。必ず病院を受診しましょう。

溶連菌感染症

【症状】
主な症状は発熱(38度〜39度)と喉の痛みです。しかし3歳未満ではあまり熱が上らないことも。その後、体や手足に小さくて赤い発疹や、舌にイチゴのようなツブツブが出たりします。風邪と違ってせきや鼻水がほとんどないのも特徴です。 

【対応】
溶連菌はせきやくしゃみなどで感染するので、マスクや手洗い・うがいで予防。喉についた細菌を調べれば10分以内に結果が出ますので、疑わしいときはすぐに病院へ。溶連菌を退治するためには、病院で処方される抗生物質を飲み続ける必要があります。 

【注意点】
確実に溶連菌を退治するためには、病院で処方された薬を指示通りに飲み続ける必要があります(10日程度)。症状が消えたからといって、勝手な判断で飲むのをやめないようにしましょう。

りんご病

【症状】
頬がリンゴのように赤くなるりんご病。正式な病名は伝染性紅斑といい、ヒトパルボウイルスB19が原因です。潜伏期間は2〜3週間ほど、紅斑の前に頭痛や微熱など風邪のような症状が出ることも。網目のような赤い斑は腹や背中、腕や脚にも広がります。感染しても症状が出ない場合もあり、一度かかると免疫ができます。

【対応】
感染力があるのは潜伏期で、症状が出た時にはうつらないので、学校を休む必要はありません。かゆみが強い場合はかゆみ止めが処方されることもあります。

【注意点】
お風呂や運動で体温が上昇したり、日光にあたったりすると赤みが強くなります。血液の病気がある成人は重症化することも。妊婦が感染するとまれに胎児が貧血や胎児水腫になることがあります。

急性気管支炎

【症状】
急性気管支炎は、ウイルス感染などにより気管や気管支に炎症が起こる病気。最初は鼻汁やくしゃみで始まり、次第に乾いたせきが出るようになり、やがてたんを伴ったせきに変わります。特にたんが黄色や緑色の場合は、この病気を疑いましょう。 

【予防策・初期対応】
予防の基本は手洗い・うがいとマスクの着用。マスクには保温・保湿効果があるので、冷たく乾燥した空気を好むウイルスに効果的です。かかってしまったら安静にし、十分な水分と栄養を取るようにしましょう。 

【注意点】
症状が重いようなら迷わず病院へ。細菌感染による合併症や、肺炎などの可能性もあるので要注意です。

マイコプラズマ肺炎

【症状】
近年患者数が急増しているマイコプラズマ肺炎。秋から冬にかけて患者数はピークに達します。特徴的な症状は乾いたせき。熱が下がってもせきは3、4週間程続きます。小学生を中心に0〜14歳の患者が8割を占めているのも特徴です。 

【対応】
予防にはマスクの着用と手洗いうがい。マスクは鼻と口をしっかり覆い、手洗いはこまめにせっけんで。特殊な微生物が引き起こす感染症のため、医師の診断による的確な抗生物質を処方してもらう必要があります。せきが長びいたらすぐ受診を。

【注意点】
症状が風邪と似ているので分かりにくい面も。わが家では受診が遅れたため、兄弟にも感染。重症化すると入院が必要になることもあるので、要注意です。

 

 

大切なのは早めの受診と、ママができるだけ正確に医師へ症状を伝えること。

落ち着いて対応するためにも、地域のかかりつけ医を持っておくと安心ですよ。

 

イオンタウン ユーカリが丘内の血管クリニック

ママ・パパの肩こり・腰・足の疲れには

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ペットの健康については(千葉県佐倉市内)