【千葉ジェッツ】西村文男選手インタビュー 新キャプテンに聞いた、チームのこと、自分のこと。さらには時間管理の極意まで

クールにコートを駆け抜ける千葉ジェッツふなばしの新キャプテン、「ふーみん」こと西村文男選手。

シーズンに臨む思いや、働き方改革のお手本にしたいような生活スタイルについて聞きました。

(取材日/9月2日)

【 プロフィール 】西村文男(にしむら ふみお)選手
1986年生まれ/三重県出身/身長177㎝/背番号11/ポイントガード
北陸高校- 東海大学とバスケの名門を経て2009年日立入社。14年から千葉ジェッツでプレー。

 
 


<目次>

・スポ根の熱血キャラは苦手。自然体で新チームを引っ張る

・西村選手の魅力…見た目とはギャップのある強気なプレーに注目

・新生ジェッツの注目選手は? 石井講祐選手との対戦も楽しみ

・働き方改革は、ふーみんに学べ! 徹底した時間管理術

・チームの中で付き合うとしたら誰? 一番仲のいい選手は?

スポ根の熱血キャラは苦手。
自然体で新チームを引っ張る

―新キャプテン就任おめでとうございます。キャプテンというのはどうやって決まるのですか。

大野監督からの指名ですね。

「今年やってくれない?」と言われて「わかりました」と。

 

-決まったときのお気持ちは。

もともとスタッフの間で軽く噂はあったので、あ、来たな、と。

なので「覚悟はしておりました」と答えました。

自分の性格上あまり気負ってもいいことはないので、いい意味で変わりなくやっていこうかなとは思ってます。

 

-キャプテンと一口に言ってもいろんなタイプがあると思います。ぐいぐい引っ張って行くタイプ、目立たないけど気配りがうまいタイプなど…。西村キャプテンはどういったタイプでしょうか。

今の例でいうと間違いなく前者ではないですね。

周りが一緒に成長してもらうのが理想。

僕が無理にチームを引っ張る必要はないですし、全員で引っ張りながらいいチームができたらいいと思います。

 

―自然体ということですね。ちなみにアニメ好きで有名な西村選手ですが、理想のキャプテンは、アニメや漫画などのキャラで言うと誰になりますか。

僕、スポーツアニメはほぼ見ないので。

いわゆる主人公の熱血キャラ自体が苦手。

だから自分はキャプテンの柄じゃないと思っています。

言葉では表しにくいですが、自分の中で「キャプテンはこういう人間がするものだ」というキャプテン像のようなものがあって、たまたま僕のバスケ人生の中では自分の代や上の代に「キャプテン向きだな」と思える人がたくさんいたので、自分は向いていないなと昔から思ってました。

 

―どういう点でご自分は向いてないと思うのですか。

いやもうマイペースが強いので。

 

―でもイベントやチームの行事などは、よく取りまとめていらっしゃいますよね。

ああ、そういうのは好きですね。

でも、だからと言ってそれがバスケのキャプテンに結びつくかという話ではないので。

 

―戦いの場におけるキャプテンはまた違うということですか。

そうですね、はい。

 

―西村キャプテンとしてのチーム方針というものはありますか。

方針は、そもそも大野さんが決めるもの。

僕はどちらかというとそれを立てながら、誰よりも早く、チームのみんなに大野さんのやりたいバスケを伝えるのが役割だと思っているので、特に「僕がこういうチームにしたい」っていうのはないです。

ただ、試合を見に来た人たちには「昨年以上にいいチームになったね」と言われたいですね。

 

バスケットキャプテン
 どんなジェッツを見せてくれるのか楽しみ! ©CHIBA JETS FUNABASHIPHOTOJunji Hara ※写真はB.LEAGUE201819のものです

 
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西村選手の魅力…
見た目とはギャップのある
強気なプレーに注目

―今シーズンから初めてB.LEAGUE(以下「Bリーグ」)を見る人に向けて、ご自分のアピールポイントを教えてください。どんなところに注目して見てほしいですか。

割と昔から言ってるんですけど、この見た目で割と強気なプレーをするので、そのギャップを楽しんでもらえれば。

 

―どういうプレーができたときに、一番喜びを感じますか。

簡単な例で言うと、自分の考えたコール(サインプレー)がうまくはまって、いい点数の取り方ができたとき。

それが今は一番気持ちいいですね。

 

―今は、ということは、昔と変化があったのですか。

昔は自分でガツガツ点を取に行くタイプだったので、そういう意味では少し変わりました。

 

―それは司令塔といわれるポイントガードのポジションになってからですか。

年を重ね、いろいろ考えながらバスケをするうちに、今のプレースタイルが自分に合ってるし、チームにも一番貢献できるのかな、と。

 

―いつもコート上で激するようなことなく、クールでいらっしゃるような印象です。平静を保つコツなどはあるのでしょうか。

経験ですかね。

 

―そうでない頃もあった、と?

若い頃は、納得いかないようなことがあれば不満が顔に出やすい人間だったんですけど、最近それが多分なくなってきているから、そういう意味では大人になったのかな。

 

―何歳ぐらいから大人になったのでしょうか。

ジェッツに来てからですかね、そういうこと考えるようになったのは。

 

―ただ、クールでありながら実は「時々ドヤ顔をしている」と聞いたことがあるのですが。

ああ…そうですね。

もしかしたら割としてるかもしれないです。

 

―それは無自覚に出るのですか?

いえ、わざとやってるときもあります。

 

―それ、今カメラに向かってやっていただくことは…?

そうですね、たぶん無理ですね。(即答)

 

―やっぱり試合中に探して楽しむ、と。

そうですね。

 

―どんなときに見られるのか、少しヒントいただけませんか。

大事な場面で自分が流れを作った時とか、自分がシュート決めたり良いプレーをして、相手がタイムアウトを取った時にしてるかも。

ベンチに帰りながら「見たか、おれが流れを変えたぞ!」って意味でやってると思います。

 

―自分のここをもっとブラッシュアップしていきたい、といった課題はありますか。

もちろん。

ポイントガード歴が長いわけではないので、まだまだ発展途上だと思ってます。

 

―どんな所を重点的に伸ばしたいですか。

いやいや、基本的にどれも足りてないので。

ドリブルスキルぐらいですかね、自信があるのは。

 

―では、さっきおっしゃってたコールなんかも…もっとやれる?

もっとやれますね。

もっとこういうコールができるんじゃないか、もっとこういう流れに持っていけるんじゃないか…とか、いつも考えています。

 

―それはVTRなどを見て研究するのですか。

まあ、見る時は見ますが、基本的には試合が終わって帰りの車の中で考えることが多いです。

運転しながら脳内反省会、みたいな感じですね。

 

 

ドリブルするバスケット選手

華麗なドリブルでコートを切り裂く ©CHIBA JETS FUNABASHIPHOTOJunji Hara ※写真はB.LEAGUE201819のものです

 
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新生ジェッツの注目選手は?
石井講祐選手との対戦も楽しみ

―新チームの雰囲気はいかがですか?

新しく入ったメンバーが、よりムードメーカー的な役割をするタイプの選手が多いので、昨年よりまたにぎやかにはなったのかな、と。

特にケビンはよくしゃべる、シゲ(田口成浩選手)寄りな性格。

コーもニックも口数は少なくておとなしいですが、バスケのときにプレーで個性を主張してきます。

 

―西村選手から見て、「今シーズン、この選手に注目!」という人は。

個人的にはシゲの成長が見ていて楽しいですね。

挑戦したいと言って千葉ジェッツに入ってきたというのもあるから、自分に足りないものを考えながらプレーして、段階を踏みながらうまくなってる。

それを横で見ながら、「あ、成長してるな」って。

 

―東海大学時代の後輩でもあり、ジェッツでも一緒にプレーしてきた石井講祐選手がサンロッカーズ渋谷に移籍しました。開幕でいきなり対戦しますが、それについてはどういうお気持ちですか。

特にはないです。

移籍なんて多々あることなので。

でも大学からかわいがっていた本当にかわいい後輩なので、来年のシーズン渋谷で彼がどういう活躍をするのか、というのは楽しみです。

 
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働き方改革は、ふーみんに学べ!
徹底した時間管理術

―SNSなどを拝見すると、アニメ、ゲーム、ファッションなど非常に多趣味な上、イベントを開催したり愛犬との生活を楽しんだりと、とても濃密な時間を過ごされていますね。時間の使い方について、何か独自のコツをお持ちなのですか。

その日どこに行くにしろ何をするにしろ、プランを立てたがる性格なので、ノープランで外に出ることは、まずないです。

そういうところが時間の使い方のポイントかなと。

例えば沖縄に行くとしたら、午前中はここ行く、昼はこの店行く、予約入れる、夜はここ行く、予約入れる…っていうぐらいちゃんとしてから旅に出たいんです。

段取りをきっちりしたいタイプなので。

 

―よくゲームのこともツイートされてますが、ゲームをしていてつい夜更かしして睡眠不足…というようなこともない?

それもないです。

基本的に「この時間まで」って決めてするので。

睡眠取らないと次の日に影響出ちゃうんで。

 

―睡眠時間はどれぐらいですか。

まあ、昼寝も入れて7時間は寝ないと、基本的にはもたないですね。

逆算して、いつ寝るかというのは考えています。

 

―何事も計画的にされるタイプなんですね。

計画的だと思います。昔からですね。

 

―頭の中でバスケが占める割合は何パーセントぐらいですか。

オフのときはバスケはゼロです。

逆にバスケをするときは100%バスケ。

オンオフ、ゼロか100の人間なので。

 

取材をうけるバスケット選手

マルチな活躍の秘訣は徹底した時間管理

 
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チームの中で付き合うとしたら誰?
一番仲のいい選手は?

―いつもジェッツさんのインタビューでさせていただいている恒例の質問にお付き合いください。もし自分が女性だったとして、チームの誰かと付き合うなら誰がいいですか。 

僕が女子だったらスポーツ選手とは絶対付き合いたくないです。

スケジュールも合わないだろうし、疲れて帰ってきたときのケアもあるし、食事にも気を使わないとダメだろうし…よっぽどの覚悟がいると思っているので。

 

―ではスポーツ選手という前提はなしで考えていただいて。性格だけで見たら、ジェッツの中では誰がいいですか。

自分が女の子だったとしてもオタクなので、そういう意味ではこのチームに話が合うような選手はいないと思います。

 

バスケット選手の笑顔

「ディズニー好きだったら小野龍猛が一番楽しいと思いますよ」とお勧め

 

―ちなみに同じ質問を原選手、藤永選手、晴山選手の3人にもしたら、その中の一人が「西村選手」と答えたんですが、誰だと思いますか?

ん~…藤永かな? 高校・大学の後輩だから気を使って。

 

―正解は晴山選手です。

あ!そっか。あいつアニメの話できるんだ。忘れてた。

 

―晴山選手とアニメの話などはするのですか。

よくします。

でもまあ、そうですね、あいつ見た目が怖いから付き合うのはちょっと(笑)。

 

でも確かに、遠征で一緒の部屋になってもそんなに気を使わなくて済むんだろうな、と思うランキングの上の方にはいると思います。

 

 

バスケのケビン選手

「見た目怖い」と言われてしまった晴山ケビン選手 ©CHIBA JETS FUNABASHI

 

一緒の部屋といえば、以前チーム公式動画チャンネルで「大宮選手と同部屋は勘弁」とおっしゃっていましたね(笑)。

もちろん冗談ですよ。

実は一番仲いいのも大宮さんですし。

 

―動画での共演も多いですよね。

彼はエンターテイナーなので。

僕はどっちかというと演出家。

今年も動画で企画があれば、みんなの個性を引き出したいと思います。

 

西村監督、大宮選手主演の名作動画のメイキングはこちら

 

―ぜひ!期待しています! さて、話を本職の方に戻しまして…いよいよBリーグ4年目がスタートします。昨今バスケの人気がどんどん高まってきていますが、リーグが始まったころと比べて、自分や周りの状況に変化はありましたか。

有名になったがゆえに、「周りから見られている」という意識を持って行動するようになりました。

「見られている」というより「狙われていると思え」というぐらい気を付けています。

 

―狙われるというのは、写真週刊紙的なものにということですか。

いえ、そうではなくて、いわゆる「たたかれないように」ということです。

SNSもそうですし、会社へのクレームなども。

そういうことが多々ある世の中なので、トラブルが起こらないよう、常に自覚を持って生活しています。

そういう意味では多少暮らしにくくなってますかね…。

心穏やかに暮らしたいですね。

 

―街でお見掛けしたとき、声を掛けても大丈夫でしょうか…。

ガッと来られるのは困りますが、「応援してます。頑張ってください」ぐらいの声掛けだったら逆にうれしいし、励みになりますよ。

 

10年後の自分はどんなことをされているか、想像できますか。

バスケはやってないかもしれませんね。

 

―そうなんですか? レバンガ北海道の折茂選手みたいに(現役を続けている)ということは…。

いや、無理です無理です(即答)。

バスケからは離れていると思います。

離れたい、というわけではないですけど。

他にもやりたいことは多いですし、人生は一期一会だと思っているので、いろんなことをやりたいんです。

ただ、別にバスケが嫌いではないので、もしかしたら今後、例えばコーチ的な仕事に魅力をすごく感じたりしたら、そっちの道に行く可能性もありますけれど、今の時点ではその考えはないので。

 

―タレントなどはいかがですか。向いていらっしゃるような気がするのですが。

 

ファッションモデル

バスケ界きってのファッショニスタとしても有名

 

この歳でタレントはもう…。

 

―タレントというか、バスケコメンテイター的な。トークがお上手なので。

いや~。僕普段バスケ見ないので、それこそ今入ってきている新しい選手たちの名前や顔も覚えられない状況だから、そういう意味では苦労するだろうなと思います。

 

―義務でそれをやらなきゃいけなくなると楽しくないと。それよりは今温めていることをやりたいということですね。

でも、今じゅうぶん好きなことをやらせてもらってますし、それが自分のモチベーションにもなってるので、別に何か新たに増やそうとしてるわけでもないです。

 

ストリートファッション

自らelevenというブランドを立ち上げ展開中

 

自慢のペットたち

癒やしを与えてくれる家族、ミックス犬のニコル君(右)とロイド君。「こいつらぎゅっとしてる時が一番幸せ」とのこと

 

―最後に、西村選手にとってバスケットボールとは?

 

(しばらく考えて)なんだろうな…別に「人生」というほどでもないし。

そうですね、「付加価値」の一つだと思います。

「自分という人間に何ができるのか」ということをリストに挙げていくときに、バスケは自信を持って出せるものかな、と。

 

バスケのプロフェッショナル

 

ーありがとうございました。

練習後のお疲れのところ、一つ一つの質問に丁寧に答えてくださった西村選手。

今年も大活躍を期待しています。

背番号11の強気なプレーを見に、アリーナに馳せ参じたいと思います!

 
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この記事を書いた人

編集部 R

編集部 R

「ちいき新聞」編集部所属の編集。人生の大部分は千葉県在住(時々関西)。おとなしく穏やかに見られがちだが、プロ野球シーズンは黄色、Bリーグ開催中は赤に身を包み、一年中何かしらと戦い続けている。

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