【千葉の奇祭】にらめっこおびしゃ
市川市 駒形大神社で罰盃(ばっぱい)を申し伝えられてきました!

千葉県市川市大野町(殿台)にある駒形大神社で「にらめっこおびしゃ」と呼ばれる珍しいお祭りがあると聞き、奇祭にハマり中の編集メンバーで行ってきました!

 

※過去の奇祭シリーズはコチラ→「あらい祭(大根投げ祭り)」「髭撫祭(ひげなでまつり)

毎年1月20日に行われるこのお祭り「にらめっこで笑ってしまうと大盃を飲まされる」というかなり独特なもの、いったいどんなことがおきるのでしょうか? わくわくしながら取材に向かうと…私たちにも参加が許されちゃいました。

編集OTが挑みます!

行司をはさんで向き合い、笑わないように気持ちを整え…

お酒を口につけ、にらめっこが始まると…行司にものすごい見られています。周囲からは、「婚活だ、婚活~、目が笑ってるぞ~」と野次が!

 

結果…大笑い!

すると、

「笑ってしまい、さらにごまかそうとした。よって、罰盃を申し伝える」と行司につげられ、大盃になみなみとお酒を注がれ、

罰盃を飲み干しました! 

 

――――というわけで、この珍しいお祭り、もっと詳しくご紹介します!

 

お餅ぶつけ合戦で無病息災

実は、にらめっこの儀式は、お祭りの終盤に行われます。

朝の8時頃から氏子たちが集まり役割分担発表。しめ縄や飾り物を作り、本殿・末社の注連縄張りを行い、その後、町内安全や五穀豊穣を願って七合の大盃で乾杯。

 

続いて3臼の餅つき。

氏子数人で1,2,3,4の掛け声とともに時計回りで力を合わせ順番に餅をつきます。

バタバタとついているので「バタづき」といわれているそうで、蒸篭(せいろ)で蒸したうるち米を使ってるとのこと。

途中でお酒が配られ、皆さんお酒を飲みながら餅つきをします。

 

お餅をつきながらも、たくさんお酒を飲んでいました(笑)。

(きちんとお話を聞くと、お酒は清めるための御神酒だそう)

ついたお餅は無病息災を願って、

1臼目は、煎餅の形に、2臼目は擬宝珠(ぎぼし)型兜、皿頭(さらがしら)型兜、烏帽子(えぼし)型兜に形を整えて神前にお供えします。

 

担当の氏子たちがつきたてのお餅をのばして、形を整えていきます。

左は擬宝珠型、右は皿頭型。それぞれ男性、女性を表し子孫繁栄を願ってお供えされます。

 

3臼目は何になるのかな…と、のんきにかまえていたら急に始まりました。合戦が!!餅ぶつけ合戦です。

ワーワー言いながらみんなでお餅をぶつけ合います。私たちにもバシバシあたります。

外からは、近所の子どもたちも参戦です。

ぼやっとしてるとバシバシ当たるんです。

でも、餅をぶつけられると、その年の厄を払い、風邪を引かないと言われているそうなので、当てられて正解! 当てて、当てられ、お互いにありがとう、おめでとうという気持ちをこめているんだとか。

その後、御奉謝神礼並に日記受渡しの儀式、末社日記の受渡しの儀式が行われ「にらめっこの儀式」へと移っていきます。

日記受渡しとは、祭を司る地区の責任者が預かる日記を、次の責任者に引き継いでいくという儀式。

(日記には、祭のとき食べる物の材料、その年の組の参加者、次に引き継ぐ組の参加者の名前などが書かれています)

(もう皆さんも察しがつくと思いますが)ここでもお酒を飲みます!

引き継がれた日記は、なくさないように背中にいれるのが風習で、背中にいれるのは、酔っ払って落としちゃいけないからというお話しでした。ちなみに、この方法のおかげで(?!)過去になくした人はいないそうです。

いよいよ、にらめっこスタート!!

今年の行司役はこの人、三橋二三男(ふみお)さん。

扇子を持ち和服姿、羽織袴に白い足袋という決まり姿で中央に正座します。お似合いです!

三橋さんの説明によると…

行司をはさんで酒を飲みあう氏子2人。笑ったり、しゃべったり、盃から口を離したりすると負け。周りで見ている人は笑わしても、冷やかしても結構(このときばかりは、上下隔てなく言いたいことを言ってもいいのです)…でも、笑うことはご法度。笑ってしまったら喧嘩両成敗、両者大盃を飲まなければならないとのこと。しかも、このお酒沸騰するほど熱々のお酒で、口につけるのも大変なんだとか。

罰杯を申し伝えられた先述の編集OT

「思った以上に熱くて唇ヤケドしました! こんなに熱々を飲んだのは初めて。もはやアルコールはとんでしまっているような…」(笑)という感想も。

さて、本番一組目です。

行司

「只今より古式にのっとり睨み合い(にらみあい)の行事を執り行います。盃に酒をなみなみと注ぎ双方睨み合い、同時に飲み干し、同時に置くこと、その時笑ったり、無礼な態度を取った時は、大盃にて、なみなみと注ぎ罰盃を申し付ける

以上の事を厳粛に執り行う事左様しかと心得るべし」

 

すると、座っている一人が

「待ってください 余り大盃なので小盃にてお願いいたします」

 

行司

「たまたま持ち合わせがありますので…」

とたもとから小盃を出して「小盃にて行います」

 

という、“お約束”のやり取りがあり(笑)、若干緊張した面持ちの行司と2人の氏子によりスタートしました。

 

儀式が進むにつれて、周りからの冷やかしに大笑いしてしまう人、粛々とこなし大盃を飲まずに終わる人などいろいろで、組を変えてにらめっこは何度も繰り返され、千秋楽まで続きました。

 

 

「にらめっこの儀式」正確にいつから始まったか誰もわからないそうですが、現在の内容は安政6(1859)年の記録を書き写し踏襲され、市の民俗文化財指定を受けているそう。

 

「お酒を熱々にしているのは、村民たちがお金をかけずに遊ぶためだったんじゃないかな。お酒を飲むことが大事な娯楽の一つだったのでしょう。これからも町内の輪をもって、末永く続けていきたいと願っています」と三橋さんは笑顔で話してくれました。

笑うと罰が与えられ、負けたほうも勝ったほうも大盃を飲み干す…独特で面白い「にらめっこおびしゃ」。いつか皆さんにも行ってみてほしいお祭りです。

 

にらめっこおびしゃ

日程/毎年1月20日
住所/市川市大野町4-2759(駒形大神社)
交通/JR本八幡駅からバス「駒形大神社」下車徒歩7分

この記事を書いた人

ちいき新聞web編集T

ちいき新聞web編集T

習志野市在住。生まれも育ちも千葉県です。お出かけ大好き!3児(女・男・男)の子育てに追われながら「ちいき新聞」編集部で日々楽しいことを探しています。

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