なでしこジャパン2019はどんなメンバー? ワールドカップ応援で知っておきたいこと

6月7日、FIFA女子ワールドカップ フランス2019が開幕しました。

なでしこジャパンは、現地時間10日、18時からアルゼンチンと対戦。

長谷川唯選手、菅澤優衣香選手など主力メンバーが攻め込むシーンもありましたが、アルゼンチンの守備を崩すことができず、惜しくもドロー。初戦はチャンスを生かすことができませんでしたが、続く、スコットランド戦(6月14日)・イングランド戦(6月19日)は勝ちきってほしいところ。

 

出発前のトレーニングキャンプ(※)で取材させていただいたことを元に、なでしこジャパンの注目選手や、ワールドカップの楽しみ方をご紹介します。

みんなでなでしこジャパンを応援しよう!

※5月22日~26日、千葉県習志野市の第一カッターフィールド(秋津サッカー場)でトレーニングキャンプを開催。取材日は5月23日。

Photo/Maki Abe

 


<目次>

・ワールドカップ日本代表メンバーの特徴は?

・女子サッカーの楽しみ方&日本女子サッカーとは?

・千葉の女子リーグで経験も。編集部イチオシは菅澤優衣香選手!

公開 2019/06/11

TAEKO

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生まれも育ちも千葉県です。わけあって富士山に登ろうと思ってます。 赤ちゃんの写真とめかぶにはまっています。

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ワールドカップ日本代表メンバーの特徴は?

監督は、高倉麻子さん。

元サッカー日本女子代表選手としてアトランタ五輪への出場などの経験をお持ちの方です。

2016年4月より、佐々木則夫さんの後任として日本代表の監督に就任されました。

 

実は、私、この佐々木監督時代で情報止まってしまっています。

佐々木監督と、澤選手、ワールドカップ優勝、、、の頃からの情報がストップしています。

 

聞けば、あのワールドカップ優勝は、なんと2011年。

もう8年も前のことなのですね…。

 

しかし、今回の合宿を取材させていただき、女子選手たちの楽しそうにサッカーをする姿にとても応援したい気持ちになりました。

 

見てください、選手たちのこの清々しい笑顔!

(MF中島依美選手とDF市瀬菜々選手)

 

(FW横山久美選手とDF鮫島彩選手)

 

まずは、現代表チームはどんなチームなのかを簡単にご紹介します。

 

選手層に関して言うと、平均年齢が24歳くらいの比較的若いチームです。

そんな中、ワールドカップ出場が4回目(MF坂口夢穂選手とDF宇津木瑠美選手)、3回目(キャプテンDF熊谷紗希選手、FW岩淵真奈選手、DF鮫島彩選手)の経験豊富なベテラン選手もいます。

 

(写真中央 鮫島選手。練習後のインタビューでは、過去2回の出場経験をいかして、自由に自分のプレーができるようにしたいと話していました)

 

ワールドカップは初めての20代前半(最年少は19歳のFW遠藤純選手)の選手もいますが、下の世代のワールドカップ(U-17やU-20)で優勝経験のある選手がたくさんいるので、経験値が低くないのが特徴です。

 

(写真中央 最年少の遠藤選手。もくもくと練習にはげむ姿が見られました)

 

女子サッカーは、トップチーム、U-20、U-17の三つのワールドカップがそれぞれあるのですが、

世界で唯一日本だけが、その3カテゴリー全てで優勝経験があります。

2011年になでしこジャパン、2014年にU-17、昨年U-20がフランスで優勝。

 

そういった経験をもっている選手が上にあがってきてできたチームなのです。

若手・新人というよりは、主力として、トップのタレント揃い!

今回だけではなく、4年後、8年後も楽しみですね。

 

 

(「応援してくれる方たちの気持ちに応えられるように頑張りたいです」と練習後に語ってくれたMF長谷川唯選手は若い世代に人気です)

 

 

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女子サッカーの楽しみ方&日本女子サッカーとは?

女子サッカーの楽しみ方については、普段から高倉監督がよく話されているのでまとめます。

 

女子サッカーは、男子サッカーに比べるとダイナミックさが、どうしてもかけてしまいますが、その分、とても丁寧に大事にボールを蹴るので、サッカーが詳しくない初心者にも見やすいです。

純粋にゲーム展開や、ボール扱いを大事にしているので、お子さんがサッカーを習っているご家庭では、より親近感をもってみることができるといいます。

 

ゴルフをやっているお父さんが、男子だと参考にならないけど、女子だと参考になるって言ってるあれと同じですね。

 

それでは、日本の女子サッカーの持ち味、日本の女子サッカーとは?どんなものなのでしょう。

男子サッカーではまだ成し遂げてないワールドカップ優勝、女子サッカーにそれができた所以はなんでしょうか。

 

JFA広報の倉田さんに、そのあたりのことをうかがってみました。

 

「ランキング1位のアメリカ、開催国のフランス、強豪国といわれているイングランド・ドイツ・ブラジルなどとは、男子以上にフィジカル能力の差があります。

 

フィジカルを強化するという課題に取り組みながらも、弱さを補うというよりは“日本人の特徴をいかす”という意味で、丁寧にボールをつなぎ、状況を見て正しく判断するということをチームのコンセプトとしてかかげています」。

 

過去の優勝は、そういったことができた結果から。

海外からも日本女子サッカーの丁寧なボール回しは、とても評価を得ているそうで、2011年にワールドカップで優勝してから、女子サッカー界に大きな影響を与えたと言われています。

 

結果、世界の強豪チームも、身体能力だけに頼るサッカーではなく、組織力に磨きをかけてきているのだとか。

 

これは少し厄介な話ですが、なでしこ負けていません!

現チームの雰囲気がとてもいいのです。

 

実際、練習を見ている中でも、お互いに声をかけあったり、時折笑顔を見せたり、ベテランから若手までが、とてもまとまっている印象を受けました。

 

そんな中、より、チームの雰囲気を明るくしていると感じたのが、キーパーの3人。

 

練習後、大橋キーパーコーチに話をうかがうと、

 

「試合に出る選手と出れない選手がいる中で、ランク付けされやすいポジションであるキーパーですが、試合に出ていない選手が、出ている選手をしっかりサポートしてあげられる雰囲気を作っていければと思っています。

最大の目標は、首に金色のものをぶらさげて帰ってくること。そこを目標にしてやらなかったら意味がないです。

キーパー3人をいいコンディションでプレーさせるのがぼくのやるべきこと」と笑顔を見せていました。

 

 

また、先述の倉田さんは話します。

「いい意味で年齢が上の選手も下の選手も同じ目線で話ができています。

純粋に貪欲に若い選手がベテラン選手の経験値を吸収しようとしていて、経験豊富な選手が若手の勢いを手伝ってあげるウェルカムな雰囲気があります。

ベテラン選手たちは、澤さんとか先輩たちにそうしてもらった恩があるので、そんな風にできているんだと思います」

 

(練習前にウォーミングアップをする選手たち)

 

(ミニゲームでは、笑顔を見せながらハイタッチするシーンも)

 

また、2011年以降女子サッカーの環境は変わってきているそうで、一番若手の遠藤選手は、2011年当時は11歳。

昔みたいに“女の子がサッカーやるの?”っていうことは少なくなってきた世代。

練習環境も以前に比べると恵まれていたといいます。そんな選手たちが育ってきて、なでしこに。

 

純粋にサッカーが好きな選手ばかりなのですが、今回のワールドカップの結果によっては、他のスポーツに人気をもっていかれてしまうかもしれないという危機感をもっていて、代表が結果を残さないといけないと認識しているといいます。

 

自分たちが女子サッカーの行く末を握っているということで、気合も十分なのです。

 

 

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千葉の女子リーグで経験も。編集部イチオシは菅澤優衣香選手!

 

それを裏付けるようなお話を、菅澤優衣香選手から聞くことができました。

 

※ワールドカップカナダ2015の出場経験のある菅澤優衣香選手。以前ジェフユナイテッド市原・千葉の女子チームに所属していたこともあり、千葉にゆかりのある選手です

 

――――今大会の目標は?

 

大きい目標は優勝して帰ってくることです。

1戦1戦しっかりとFW(フォワード)として得点を入れて、チームに還元していきたいです。

そして、チームが1戦1戦成長していけたらいいと思っています。

 

上の立場になったので、気持ちの余裕があるので、下の子たちに自分が伝えられることがあるなら伝えられればいいなと思います。

 

 

――――二度目のワールドカップ出場になりますが、そのあたりはいかがですか?

 

前回はいっぱいいっぱいだったので、今回は少し余裕があります。

楽しむことが一番だと思うので、楽しみながらプレーします。

 

――――ワールドカップで注目して欲しいところは?

 

試合を重ねる毎に成長していくと思うのでそういうところを注目してもらえたらいいかなって思います。

 

最後を決めきるということを今大会でやっていきたいと思います。

 

厳しい戦いになると思いますが、

チャンスはくると思うので、そこでしっかり決めきって、流れを自分たちのほうに持っていけるようにできればいいかなって思っています。

 

4年前がどうこうではなく、リオを逃した後での世界大会。

女子サッカーの盛り上がりが少ない中で、今大会で自分たちが結果をだせば、盛り上がって、日本女子サッカーの発展につながると思うので、そういうところをみせられればいいと思います。

 

(サッカーを頑張る子どもたちに向けて、とにかくサッカーを楽しんで!とメッセージをくれた菅澤選手)

 

 

 

前回のワールドカップで準優勝、その前で優勝。

期待も大きい中、勝っていって、結果を残していかなければならない、勝負とはそういうものだということが菅澤選手だけでなく、チーム全体から感じ取れました。

 

 

ボールを蹴っているときは、力強く、ひとたびボールから離れると、優しげな笑顔を見せてくれる選手たち。心からエールをおくります!頑張れなでしこジャパン!!

 

 

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