石岡鈴木牧場の牛乳がおいしい理由常総生協のチーズ作り体験イベントに潜入
こちらを見つめる牛がなんともかわいい瓶入りのヨーグルト。
日本テレビ「満天☆青空レストラン」※ で紹介された他、「いばらきデザインセレクション2018」奨励にも選定された、石岡鈴木牧場(茨城県石岡市)の完全無添加のヨーグルトです。
ひと口食べれば、口いっぱいに広がる爽やかで優しい味わいに驚くはず。
牛乳本来の風味が生かされており、「牛乳ってこんなにおいしかったのか」とはっとするのです。
使用しているのはもちろん、鈴木牧場の牛乳。
2018年7月に牛乳製造を開始すると、製造が追いつかなくなるほどの反響があったといいます。
そんな牛乳やヨーグルトのおいしさの秘訣を知るため、常総生活協同組合が主催する鈴木牧場の見学&チーズ作り体験に参加してきました。
(※2015年3月7日放送)
公開 2018/11/28(最終更新 2020/10/29)
石岡鈴木牧場の牛乳
鈴木牧場は、茨城県石岡市ののどかな風景の中にあります。
2018年11月11日(日)、常総生活協同組合による「産地交流会」が開催され、組合員の親子20組が参加。2つのグループに分かれて、チーズ作り体験と牧場見学が行われました。
チーズ作りの先生は、鈴木牧場の三代目・鈴木 績(いさお)さんの奥様である美登里さんです。
4年前に鈴木牧場へお嫁に来ました。
自身の実家も酪農家で、「酪農が大好き」という美登里さん。
北海道で12年、オランダで1年酪農に携わり、さまざまな酪農家を見てきたそうですが、その中でも「鈴木牧場は特別」と感じたといいます(何が特別かは後ほど!)。
「今日は見たり、触ったり、感じたりして、疑問に思ったことはどんどん質問してください」
と、チーズ作り体験がスタートしました。
まずチーズ作りの前に、大人気のヨーグルトの試食から。
鈴木牧場のヨーグルトは、茨城県の地域や産業を元気にする優れたデザインを選定する「いばらきデザインセレクション2018」の奨励(茨城らしさと今後の発展性が期待できるもの)に選ばれました。
プレーンと微糖があり、今回振る舞われたのは子どもたちも食べやすい微糖タイプ。
国産甜菜(テンサイ)から作られたグラニュー糖を使用しており、その量は4%と控えめにも関わらず、しっかりとした甘みを感じます。
「おいしいヨーグルトはおいしい牛乳からできます」と、今度はオリジナルの瓶に詰められた鈴木牧場特製の牛乳が登場。
鈴木牧場の牛乳を手に説明をする鈴木 美登里さん
ここで、「生クリーム食べたい人ー?」と美登里さん。
鈴木牧場の牛乳には、開封した瞬間に一人しか味わえないお楽しみがあるのです!
それは、瓶の上部にできる天然の生クリームの層「クリームライン」。
美登里さんの呼びかけに手を挙げた参加者が、スプーンですくっていただきました。
クリームを楽しんだ後は、よく振って飲むのがポイント。
このクリームラインは、「ノンホモ牛乳」の特徴です。
ノンホモ牛乳とは、生乳に含まれる脂肪球に圧力をかけて均質化する「ホモジナイズ」という処理をしない牛乳のこと。
大量生産には不向きですが、より搾りたての生乳に近い自然な形で届けるため、鈴木牧場の牛乳は殺菌以外手を加えずに作られています。
また、殺菌方法にもこだわりがあり、飲み比べの末にたどり着いたのは72℃で15秒加熱する方法。
常総生協でもアンケートを行った結果、「さらりとしていて飲みやすい」という意見が多かった温度帯です。
試飲用の牛乳が配られると、ぐびぐびと飲み干す子どもたち。
ある参加者は、
「うちの子は牛乳が苦手だったんだけど、鈴木牧場さんの牛乳は大丈夫だったんです」
と言います。
そのまま飲んでももちろんおいしいのですが、美登里さんによると
「少し濃い目のコーヒーに入れて、アイスカフェオレにするのもおすすめ」
とのこと。
それもおいしそう!!
実は、小規模な牧場で牛乳を製造するというのは、品質管理やコストの面で非常に難しいこと。
ですが、「鈴木牧場の牛乳が飲みたい」という常総生協と組合員の熱意に押され、常総生協と共に約1年かけて商品化に挑みました。
そして2018年7月、遂に常総生協での取り扱いが実現すると、予想を大きく上回る注文があり、生産が追いつかずに一時受け付けをストップする事態に。
急きょ機械を増設し、再び提供できるようになりました。
鈴木牧場の牛乳は、鈴木牧場と常総生協の強い思いが形になった商品なのです。
いよいよさけるチーズ作り体験!
チーズの原料となる鈴木牧場の牛乳について学んだところで、いよいよチーズ作りへ!
今回作ったのは「さけるチーズ」です。
■さけるチーズの作り方■
1.チーズの原料(カード)を80度の湯に入れ、軽くこねてひとかたまりに丸める。
2.丸めたチーズを伸ばして棒状にし、2つ折りにする。それをまた伸ばして折りたたむ。
3.2を何度か繰り返したら、塩分濃度20%くらいの氷水に3分浸けて冷やす。
これでできあがり!
さけるチーズって、伸ばしてたたんでの繰り返しでできていたんですね。
できたてのチーズを早速さいて頬張ると、「おいしい!」「牛乳の味がする!」と歓声が上がりました。
子どもたちもすごい勢いでパクパク。
子どもの反応は、とても正直です。
自分たちが口にするものが何からできていて、どんな風に作られるのかを知り、子どもたちにとっても忘れられない経験となったのではないでしょうか。
おいしい乳製品は土作りから
鈴木牧場の三代目・鈴木 績さん(一番左)と参加者
チーズ作りを楽しんだ後は、績さんの案内で牧場内を見学。
子牛も含めて約40頭いる牛たち一頭一頭に名前があり、呼ぶととても人懐こく近づいてきます。
その優しくて生き生きとした目を見ただけでも、この子たちが愛情をたっぷり受け、ストレスなく暮らしていることはすぐに伝わってきました。
家族同様に育てているという績さん、
「うちに生まれた牛は幸せだ」
と笑います。
健康の基本が「食」であることは人間も牛も同じ。
「健康に飼う」ことにこだわって、牛に食べさせる餌は可能な限り自分たちで作っています。
「これが牛さんのご飯だよ」
鈴木牧場の餌作りは、なんと土作りから始まります。
牛の糞に木を粉砕したチップや米ぬかなどを混ぜ、発酵させながら半年以上の年月をかけて完熟堆肥を作り、それを加えて耕した畑で牧草を育てるのです。
「ちょっとかじってごらん」と績さんに促され、半信半疑で牧草を噛んでみる参加者たち。
化学肥料を一切使わない極上の堆肥を入れた土から育った無農薬の牧草は、フルーティーな香りがし、噛んでみるとほんのりと甘みがありました。
それを知っている牛たち、この牧草が大好きで、催促するほど食欲旺盛。
この餌の効果は、牛たちの毛のツヤや健康状態、そして牛乳の質に顕著に現れています。
こちらがその良質な牧草を作り出す堆肥です。
績さんが、農機を使って堆肥に空気を入れる「切り返し作業」を行い発酵を促すと、自然の発酵熱によって堆肥の温度は70℃以上まで上昇。
しっかりと発酵させることによって、雑草の種や害虫などはほぼ死滅するといいます。
躊躇なく堆肥に手を入れる子どもたち、「ほかほか!」「全然くさくない!」と驚いた様子。
不思議なことに、いやなにおいがまったくないのです。
それどころか、土のいい香りが!
考えてみれば堆肥だけでなく、牛舎含め鈴木牧場全体にいわゆる悪臭がありません。
実はこれこそが良い循環ができている証し。
牛が健康な草を食べて健康な糞を出し、それを堆肥として畑に戻してまた健康な草を作る。
このサイクルが絶えず回っているわけです。
自然の摂理には感動すら覚えますが、その循環を作り出すというのは簡単なことではありません。
績さんの父、昇さんが理想とする循環を完成させるまでには、実に10年以上の歳月がかかりました。
父からその土作りを受け継いだ績さんも、「堆肥に一番労力をかける」といいます。
土はすべての根本で、すべてにつながるものだからです。
「鈴木牧場では、ただ循環させるだけではなく、良い循環を作ることが大事」
そう語る績さんの言葉に、おいしい乳製品作りに懸ける情熱が込められていました。
感じ、知り、選択する
鈴木牧場の命ともいえる土を作り上げた鈴木 昇さん
「五感を働かせて、この土のにおいを覚えておいて。
そして、食卓で鈴木牧場を感じてください」
産地交流会の最後に、鈴木 昇さんから子どもたちへ贈られたメッセージです。
常総生協を通して消費者と出会い、直接「おいしい」と言ってもらえる経験をしたことによって、「自分が作ったものが誰のもとに届いているのかしっかり知っていたい」という気持ちを強くしたという昇さん。
そこから逆に消費者にも知ってもらう機会を作ろうと、実際に現場に来て感じることができる交流会を定期的に開催するようになりました。
食べることは生きること。
自分たちの体を作る食べ物がどのように作られているかを「知る」、
そして、知識を持って「選ぶ」。
鈴木さんご一家は、その大切さについて考えるきっかけを与えてくれています。
楽しい産地交流会に大満足の参加者の皆さん
▼鈴木牧場の製品はコチラからお試しいただけます(※牛乳&ヨーグルトのお試しキャンペーンは終了しました)。
土から生まれた石岡 鈴木牧場牛乳(720ml)
通常330円⇒250円(税込)
石岡 鈴木牧場ヨーグルト(400g)
プレーンor加糖
通常各373円⇒250円(税込)
※お1人様1回限り。常総生協組合員の利用はご遠慮下さい。
生産者と共に生きる常総生協
鈴木牧場と牛乳の開発を行った常総生活協同組合は、茨城県・千葉県を中心に「安心・安全」を心掛けた食品を届けている生協です。
「自分たちが暮らす地域を大切にしたい」との思いから、地産地消にこだわって、地元の生産者を支援しています。
牛乳の開発にあたっても、生産者だけが負担を背負うことなく手頃な価格での提供を実現できるよう、容器に「リターナブル瓶」を使用しました。
空き瓶は生協が回収し、再利用しています。
3.11後は、震災の影響から生産を諦めることを考えた農家さんもあったそうですが、いち早く放射能検査器を購入し、食品の放射性物質を測定し公表するなど、組合員の不安をひとつひとつ解消することで共に乗り越えてきました。
そしてその取り組みは現在も継続しています。
一番の強みは地元の生産者さんたちだという常総生協。
大切な家族のために、安心できる食材を利用したい人におすすめです。
◆常総生協加入のお問い合わせはコチラから
または 0120-961-502 まで
(受付:月~土 9時~19時 ※土は18時)
住所/茨城県守谷市本町281
電話番号/0297-48-4911
FAX/0297-45-6675
営業時間/
月~金 9:00~19:00
土 9:00~18:00
定休日/日曜
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