【鴨川市】日本最大級のビーチコート誕生! 海辺の学校が新しい試み
2020年6月、千葉県鴨川市にある私立鴨川令徳高等学校に日本最大級のビーチコートが完成しました。
ビーチコートやビーチスポーツの魅力、これからの展望を取材しました。
▲ビーチコート
公開 2020/10/13(最終更新 2020/10/16)
グラウンドにできたニューフィールド
▲教室から見える海
教室から太平洋が一望できる恵まれたロケーション。
リゾート地のようなたたずまいのキャンパスは数々のドラマやMVの撮影地にもなっています。
プロサーファーを数多く輩出しているサーフィン部もあり、伝統行事となっている砂浜での体育祭は一大イベントで盛り上がるという鴨川令徳高校です。
唯一の難点は、サッカーコートを確保できない狭い校庭。
「楽しくがモットー」という理事長兼校長の和田公人さんが、「どうしたら有意義に活用できるか?」と考えた末に誕生したのがビーチコートでした。
2020年の1月ごろに構想が生まれ、4月20日着工を開始し、6月に完成しました。
スポーツと地域の輪が広がっていく
▲サッカー部員のオーバーヘッドキック
常設するビーチコートは希少で、砂地に造る仮設コートにはない問題も多く、各協会に相談し、最低限必要な設備を整えました。
ビーチサッカーコートがとれる広さ42メートル×32メートルを確保し、深さも国際大会の基準値40センチをクリア。
ビーチバレーでは、3面が確保できます。
使用した山砂は、鉄が少なく比較的熱くなりにくいですが、今後はホワイトサンドという白い砂を投入し、さらに熱の問題と見た目の美しさについても改善していくとのことです。
オープン前からビーチスポーツ業界では注目を集め、地元鴨川の女子ビーチサッカーチームSONNE KamogawaB・S・(ゾンネ鴨川)の代表岡野大和さんも駆け付けたそうです。
7月には全日本ビーチサッカー大会の関東大会を開催しました。
校内でもビーチサッカー部ができ、ビーチテニスの体験会では地域の人とも交流。
今後もビーチサッカー、ビーチテニスの公式戦の拠点として予定が入っています。
「体にやさしい砂効果」を最大限に利用
▲ビーチテニス部員
ビーチスポーツは夏のイメージが強いですが通年行えるもので、日差しの少ない季節は砂の温度や熱中症を気にせずできます。
転んでもけがのリスクが少なく、膝への負担も少ないため、体が出来上がる前の子どもたちにも、けがでリタイアした選手にも良いそうです。
「ここから、日本のビーチスポーツを変えていくためにできる事をやっていきたい」と語る和田さん。
このコートから金メダリストが誕生する日が来るかもしれません。(取材・執筆/杏)
▲校長の和田公人さん