ネットで欲しい本をパパッと購入できるのは便利だけど、書店で偶然出合った本や絵本があなたやお子さんの人生を変えるかも……?
千葉にあるおすすめの本屋さんやブックカフェ、築100年超えの「蔵」や「廃バス」を利用した、一風変わった図書室をご紹介。
普段読書をする人も、そうでない人も、この秋「お気に入りの1冊」を探しに出掛けてみませんか。
公開 2023/10/30(最終更新 2024/03/19)
目次
- 駅近、品ぞろえの豊富さはやっぱり頼れる大型書店!
- 独自のセレクトが光る!個人がオーナーの独立系書店&古書店
- 本を読みつつ飲み物やフードが楽しめる!個性さまざまなブックカフェ
- 10.【習志野市】町に一軒の本屋さんを継ぎ、ブックカフェという新しい挑戦も「noma books」(書籍購入可能/新刊)
- 11.【我孫子市】 手賀沼の北畔で静かな時を過ごせるブックカフェ「NORTH LAKE CAFE AND BOOKS」(書籍購入可能/古書+新刊)
- 12.【習志野市】コーヒーの香りに包まれて絵本をめくろう「くわのみ書房」(書籍購入可能/新刊)
- 13.【松戸市】静かなひとり時間のための空間「ひとつぶ」(書籍は閲覧のみ)
- 14.【千葉市】土日のみランチもOKのカフェ兼ダイニングバー「TREASURE RIVER book cafe」(書籍購入可能/古書)
- 15.【市川市】じゅん菜池を眺めながら本とコーヒーを楽しんで「珈琲飄々」(店内一部のみ新刊、古本購入可能)
- 地域や子どもへの愛がつまった図書館や絵本が楽しめる場所
駅近、品ぞろえの豊富さはやっぱり頼れる大型書店!
1.【柏市】わくわくする出合いが待っている!「蔦屋書店 柏の葉T-SITE」
2017年3月にオープンした”生活提案型”の商業施設「柏の葉T-SITE」。
中核となる蔦屋書店の一番の特徴は、約3万冊の蔵書量を誇る2階の児童書専門フロアです。
日本トップクラスの豊富なラインアップから、子どものお気に入りの一冊をじっくりと時間をかけて探せるのがうれしいところ。
子育て本、絵本、参考書、図鑑、あらゆる児童関係書籍がそろっています。また、知育玩具にも力を入れています。
一方、1階は食や暮らし、アウトドア関連からビジネス書まで、幅広いジャンルの書籍や雑誌が並びます。
全長約100mの長方形の店内は、200席を超える椅子やソファが用意されていて、「スターバックス」などの館内の施設で飲食物を購入すれば、90分まで座席を利用することができます。
フリーWi-Fiも完備されており、 購入する前の書籍の試し読みをすることも可能という本好きには夢のような空間!
いい席はあっという間に埋まってしまうので、じっくり本を読みたい人は早めの来店が吉ですよ。
2階には親子限定で利用できる「わかばの広場」や0~2歳までの遊び場「どんぐりの広場」があり、子どもとゆっくり過ごすことができます。
「柏の葉パン祭り」などのイベントや、「間伐材でハロウィンバッジ作り」などのワークショップも盛んに開催されています。
本も生活提案のひとつと考え、書店エリアとテナントエリアの境目をわざとあいまいにしているのだとか。
女性誌コーナーの一角に文具店があったり、雑誌コーナーのすぐ横でパンが売られていたり……。
「本」や「食」「モノ」「体験」が一体となった空間は、ただいるだけで何か新しいことに出合えそうなわくわくした気持ちになります。
「蔦屋書店 柏の葉T-SITE」 の詳細
住所/千葉県柏市若柴227-1
アクセス/つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅から徒歩7分 (高架沿いにつくば方面へ)
営業時間/9:00~21:00
定休日/不定休
駐車場/あり(最初の1時間は無料、その後有料 ※お買い上げ金額に応じ無料の時間がプラスになります)
ホームページ/ https://store.tsite.jp/kashiwanoha/
Instagram/@kashiwanohatsite
2.【流山市】デコラティブなディスプレイが楽しい!「紀伊國屋書店 流山おおたかの森店」
「子育てしやすい街」として熱い視線を浴びている流山おおたかの森。その核でもある大型商業施設「流山おおたかの森S・C」の中にあるのが紀伊國屋書店です。
約800坪の広々とした店内には約35万冊の本や漫画、雑誌などが並び、工夫されたディスプレイを見て回るだけでも楽しめます。
コミックコーナーには華やかなデコレーションがほどこされ、貴重な作者のサイン色紙も!
洋書コーナーが充実しているのも紀伊國屋書店の大きな特徴。取材日はハロウィーンの特設コーナーが設けられ、かわいらしい色とりどりの絵本が並んでいました。
日本トップクラスの品ぞろえという児童書コーナーはジャンルごとに分類されたディスプレイが選びやすく好印象。
付録つきのムックや手芸本の近くに、紀伊國屋オリジナルグッズのトートバッグも。クラシカルなデザインが素敵です!
品ぞろえの豊富さでさまざまなニーズに応えてくれる大型書店。駅直結のモール内なので、いろんなお買い物のついでに行けちゃうのも大きなメリットですね。
「紀伊國屋書店 流山おおたかの森店」の詳細
住所/千葉県流山市おおたかの森南1-5-1 流山おおたかの森S・C 本館2F
アクセス/つくばエクスプレス・東武野田線「流山おおたかの森駅」徒歩1分
営業時間/10:00~21:00
定休日/なし
ホームページ/https://store.kinokuniya.co.jp/store/nagareyama-otakanomori-store/
3.【習志野市】充実の文具コーナーと豊富な蔵書数がうれしい「丸善 津田沼店」
JR津田沼駅南口から徒歩2分、Loharu津田沼の2・3階に位置する「丸善 津田沼店」。
基本コンセプトは「都内まで出かけなくとも欲しい本が見つかる」。雑誌・実用・文庫・文芸書・コミックなどの一般書籍から、医学看護・教育・理工・人文書などの専門書まで、約80万冊の蔵書を誇ります。
約1,000坪の広さの売り場には書籍はもちろん文具コーナーも充実していて、文房具やノート、手帳から世界の高級万年筆まで幅広い品ぞろえ。
通路を歩きながらさまざまな本との出合いを楽しんだり、いくつかの本を見比べて選びたいときや、ちょっとしたギフトを選びたいときなどにぴったりのお店です。
「丸善 津田沼店」の詳細
住所/千葉県習志野市谷津7-7-1 Loharu津田沼B棟2階・3階
アクセス/JR「津田沼駅」徒歩2分、新京成線「新津田沼駅」徒歩10分
営業時間/10:00~21:00
定休日/なし
X(旧Twitter)/@maruzen_tsudanm
4.【船橋市】船橋エリア最大!キッズスペースやコミック売り場に注目「ジュンク堂書店 南船橋店」
蔵書約80万冊を持つ船橋地区最大の書店です。
中でもコミックコーナーの面積が広く、まとめ買いにも対応。工夫されたディスプレイも楽しく、見て回るだけでもわくわくしますよ。
また奥の方には椅子があり、ゆっくりと本を吟味することが可能。
キッズスペースもあり、知育玩具や絵本も充実しているので、小さなお子さん連れでも楽しい時間を過ごせます。
併設されている文具コーナーでは、普段使いの筆記用具からギフトにできる雑貨までさまざまな商品が。毎週木曜日は書籍・文具を買うとhontoポイント (書店・通販・電子書籍で貯まる・使えるポイントサービス)2倍というキャンペーンも行っています。
「ジュンク堂書店 南船橋店」の詳細
住所/千葉県船橋市浜町2-2-7 ビビット南船橋1階
アクセス/JR京葉線「南船橋駅」徒歩約10分、京成本線「船橋競馬場駅」徒歩約5分
営業時間/平日10:00~20:00 土日祝10:00~21:00
定休日/なし
X(旧Twitter)/@junk_minafuna
独自のセレクトが光る!個人がオーナーの独立系書店&古書店
5.【柏市】児童文学の研究者が地元に開いた子どもの本のお店「ハックルベリーブックス」
大学時代に児童文学を学び、その後高校教師をしていたという店主が開いた、子どもの本と雑貨を中心としたお店です。
2階のイベントスペースでは絵本の原画展などのイベントを不定期に開催しています。
絵本だけでなく、児童文学、生活の本、社会を知る新書などもあり、新刊だけではなく、定番のものや良書にこだわってセレクト。店主である奥山さんが一度は読んで納得したものを置いているそうです。
絵本にまつわる雑貨なども置いてあり、店内を見て回るだけでも楽しいですよ。
奥山さんに、リアル書店の良さについてお聞きしてみました。
「絵本や児童書の場合は特に、判型や大きさでもかなり印象が変わりますし、装丁の美しさなども実際に見てみないとわからない部分があります。ぜひ実際に書店で手に取って選んでほしいですね」
また、子どもを本好きに育てるには?という質問に対しては次のように答えてくれました。
「まず親が本を読んでいて、本が身近にあることですね。でも必ずしも全員の子どもが本好きにならなくてもいいと思うんです。困ったときや何か調べたいときに本という手段があることを知っていれば、人生のある時点で本に手を伸ばすようになることもあると思いますよ」
運がよければ、ときどき出勤しているという”看板ふくろう”のフーちゃんに会えるかもしれません。
月に一度の0歳からのおはなし会も開催中。詳しくはホームページやSNSをチェックしてみてくださいね。
「ハックルベリーブックス」の詳細
住所/千葉県柏市柏3-8-3
アクセス/JR「柏駅」徒歩8分
営業時間/10:30~暗くなるまで
定休日/火曜、第1・3水曜
ホームページ/ http://www.huckleberrybooks.jp/
X(旧Twitter)/@Huckbooks
6.【松戸市】 古本、文房具、手芸用品からレコードまで。宝探し気分を楽しもう「smokebooksみのり台店」
店内には手芸や児童書、アートや生活の本を中心に、日本語の本から洋書まで幅広いジャンルの古書が並びます。
また、文房具や雑貨、駄菓子、レコード、古い食器なども扱っていて店内はまるで宝箱のよう!
お店を営む北澤さんご夫妻の出会いは書店だったそうです。もともとお店をしたいという気持ちがあり、2009年に下総中山に書店をオープンしました。
2店舗目として清澄白河にも書店をオープンした後も、より広い場所でさまざまな品を扱いたいとずっと場所を探していて、2017年に今の場所を見つけて移転してきました。
手仕事のワークショップや、アートの展示なども不定期で開催していて、行くたびに新鮮な発見があり、心躍る場所です。
リアル書店の閉店について思うことは?という質問に、「本屋に限らず、文房具屋さんや雑貨屋さんなども含めて『見て買う』ことって楽しいなと思うんです。ここみのり台にも行ってみたいなと思うお店が増えていますし、行きたいお店を自分たちが作るという気持ちでやっています」と答えてくれた北澤さん。
文房具や雑貨屋さんで感じたわくわくする気持ちを懐かしく思い出し、このお店に来るとなぜ心躍るのかの答えがわかった気がしました。
雑誌や本の取り寄せにも対応してくれる「町の本屋さん」的な役割も担っています。
「smokebooksみのり台店」の詳細
住所/千葉県松戸市稔台1-21-1 あかぎハイツ 113号室
アクセス/新京成線「みのり台駅」徒歩6分
営業時間/火~金曜 11:00~19:00、土・日曜12:00~18:00
定休日/月曜
ホームページ/ https://www.smokebooks.net
Instagram/@smokebooks_minoridai
7.【市川市/松戸市】ごち本制度や読書会など独自の取り組みに注目!「小さな本屋 kamebooks」「ことばのある場所 甲羅文庫」
店主の吉田さんは、最初は客として参加していた古本市に2017年に初めて出店し、その面白さに魅せられて自分で古本市を主催。
コロナ禍でイベントがストップし、それならお店を持とうと2020年に市川に一坪の「小さな本屋 kamebooks」をオープンしました。
その後、本を売る以外のこともできる場所が欲しくなり、2022年に松戸市に「ことばのある場所 甲羅文庫」をオープン。
kamebooksでは新刊がメイン、甲羅文庫では古書をメインに販売し、甲羅文庫ではイベントや読書会なども開催しています。
古本市も並行して出店。いったいいくつ体があるの?と不思議に思ってしまうほど精力的に活動されています。
新京成線みのり台駅から歩いて5分ほどの甲羅文庫にお邪魔してきました。レトロなアパートの1室に古書が並び、さまざまなZINE (個人やグループで作成した冊子のこと)もそろいます。
畳敷きの部屋の真ん中にはちゃぶ台が。時間を忘れてくつろいでしまいそうです。
また、kamebooksでも甲羅文庫でも取り入れているユニークな取り組みが「ごち本チケット」。本をごちそうするという発想で、1kame=1円で誰かに本を贈ることができます。
どんな人に贈るかを指定することが可能で、この日は「本が好きな人」「孤独を愛する人」「はだしで外を歩くのが好きな人、またはこれからやってみたい人」というチケットがありましたよ。
編集LEEもごちチケットを購入してきました! 気軽に本を贈れるシステム、いいですね~。
店舗運営の他にも読書会やひと箱古本市などのイベントを数多く主催されていますので、気になる方はぜひSNSをチェックしてみてください。
「小さな本屋kamebooks」「甲羅文庫」の詳細
※2024年4月より、甲羅文庫は市川市に移転。kamebooksはお金の使えない古本屋に業態変更。詳しくはホームページやSNSを参照のこと。
住所/千葉県市川市大和田2-16-1 123ビルヂング4階(kamebooks)/千葉県松戸市稔台1-14-17和田荘202(甲羅文庫)
アクセス/JR「本八幡駅」徒歩19分(kamebooks)/新京成線「みのり台駅」徒歩5分(甲羅文庫)
営業時間/SNSなどで要確認
営業日/土日(kamebooks)/「4」と「7」の付く日(甲羅文庫)
ホームページ/ https://kamebooks.jimdofree.com/
X(旧Twitter)/@kamebooks1
8.【千葉市】 雑然と積まれた本や古道具からお気に入りを発掘して「MOONLIGHT BOOKSTORE」
スナックだったお店を古本屋さんに改装したという「MOONLIGHT BOOKSTORE」。
JR西千葉駅から徒歩約6分、すぐ隣が千葉大学という立地のため、学生や近隣の本好きの方たちが多く来店します。
現オーナー長嶋健太郎さんも千葉大出身。学生当時このお店に足を運んでいた常連さんだったんだとか。
1度は社会人になった長嶋さんですが、前のオーナーが店じまいすると聞き、引き継いだそうです。
本やレコード、古道具も並び、雑多に積み上げられた品々の中から自分のお気に入りを選ぶのが楽しいお店です。
「 MOONLIGHT BOOKSTORE 」の詳細
住所/千葉県千葉市中央区松波2-19-11
アクセス/JR「西千葉駅」徒歩5分
営業時間/11:00〜18:00(土曜のみ13:00から)
定休日/水曜
ホームページ/https://moonlightbookstore.net/
Instagram/@moonlight_bookstore
9.【松戸市】セルフサービスのカフェスペースも!「BREAD&ROSES」
2023年10月に、松戸市のさくら通り沿いにオープンした「BREAD&ROSES」。店主がセレクトした約3000冊の本が、DIYによって作り上げられた店内に並びます。
「人が生きていくうえで必要な本を扱う」という意味をこめて、「最低限の生活」を表すBREAD(パン)と「豊かに生きるための誇りや尊厳」を表すROSE(バラ)を店名にしたという店主の鈴木さん。
窓際にはカフェテーブルがあり、セルフサービスのコーヒーやお菓子を楽しみながらゆっくり過ごすことができます。
新京成線の常盤平駅からも五香駅からも徒歩10分ぐらいの位置にあるので、さくら通りをお散歩しながらお店に行ってみてください。
「本屋BREAD&ROSES」の詳細
住所/千葉県松戸市常盤平4-8-15 ウエキビル1F
アクセス/新京成線「常盤平駅」「五香駅」より徒歩約10分
営業時間/12:00~20:00
定休日/月曜
駐車場/なし
ホームページ/ https://breadandroses-books-matsudo.jimdofree.com/
X(旧Twitter)/@breadrosesbooks
本を読みつつ飲み物やフードが楽しめる!個性さまざまなブックカフェ
10.【習志野市】町に一軒の本屋さんを継ぎ、ブックカフェという新しい挑戦も「noma books」(書籍購入可能/新刊)
町に一軒しかない本屋さんの店主が高齢になり、閉店するというタイミングでお店を引き継いだ現店主の馬渡(まわたり)さん。
中小企業のコンサルタントもしているという馬渡さんは、本屋という商売の厳しさも知りつつ、本屋さんが好きという気持ちで継ぐことを決めたそうです。
お店のオープン時には、前のお店を昔から利用している何人ものお客さんに「お店を引き継いでくれてありがとう」とお礼を言われたといいます。
京成大久保駅の近くには複数の大学があり、学生街なので、若者に好まれるムックやコミックには力を入れていますが、一般書やビジネス書、雑誌など幅広い品ぞろえ。
カウンター席、ソファ席、テーブル席など、さまざまなバリエーションがある約20席のカフェコーナーでは、購入前の本を試し読みすることができますよ。
ハヤシライスやカレーライスなどの食事メニューや、シフォンケーキや白玉抹茶アイスなどのデザートメニューもあり、さまざまなニーズに応えてくれます。
座って試し読みができる児童書コーナーはかわいらしい雰囲気。子どものためのおはなし会も不定期に開催しています。
くつろげるカフェが併設されている町に一軒の本屋さん。近所にあったらかなりの頻度で通ってしまいそうです。
「noma books」の詳細
住所/千葉県習志野市大久保3-11-19 大和屋ビル2階
アクセス/京成電鉄「京成大久保駅」徒歩7分
営業時間/9:00~20:00
定休日/なし
Instagram/@noma_books
11.【我孫子市】 手賀沼の北畔で静かな時を過ごせるブックカフェ「NORTH LAKE CAFE AND BOOKS」(書籍購入可能/古書+新刊)
手賀沼は志賀直哉、武者小路実篤など多くの文化人を魅了した場所。そんな手賀沼の北畔にあるのが「North Lake Cafe & Books」です。
2014年にオープンした、ご夫婦で営んでいるというブックカフェは、ご主人の松田拓巳さんがセレクトした本が並ぶ大きな本棚が印象的です。
「お店をスタートさせた頃は自分の好きなジャンル、例えば海外文学や詩、カウンターカルチャーを中心にこだわろうと、模索しながら本を選んでいたのですが、今ではいろいろなジャンルのものを置くようになりました。
古本の買取を始めたことで、お客さんが持ち込んでくる本の中から目に留まった自然科学や哲学、歴史、時代物まで、僕の知らない本や、普段だったら手に取らない本の中にも魅力的な本がたくさんありました。
そういったものも本棚に並べたいと思うようになり、今に至ります」と松田さんは話します。
古本の他には、小さな出版社で発行している新刊本も取り扱っています。
地元の歴史や生態などの本を多く出版されている流山の「崙書房(ろんしょぼう)」の本は理系の方々に人気だそう。柏の「たけしま出版」の本は手賀沼をテーマにしたものが多く人気です。
ブックカフェという形態で営業しているので、静かにコーヒーを飲みながら読書を愉しんだり、手帳をまとめたり、絵を描いたり、手紙を書いたりと、自分の時間をゆっくり過ごされている方が多いそうです。
「NORTH LAKE CAFE AND BOOKS」の詳細
住所/千葉県我孫子市緑2-11-48
アクセス/JR「我孫子駅」よりバス「東我孫子車庫」行き5分「若松」下車後徒歩2分
営業時間/火・水曜 12:00~17:00、土・日曜 12:00~18:00
定休日/月、木、金曜
ホームページ/ https://northlakecafeandbooks.com/
Instagram/@northlakecafeandbooks
12.【習志野市】コーヒーの香りに包まれて絵本をめくろう「くわのみ書房」(書籍購入可能/新刊)
京成大久保駅から徒歩約10分の場所にある「くわのみ書房」。
店名になっている「くわのみ」は英語にするとマルベリー。
ニューヨークのマルベリーストリートが舞台となった『マルベリーボーイズ』という児童書からヒントを得て、店主の那須庸仁(つねひと)さんがその名を付けました。
那須さんは、定年退職をきっかけに、以前からやってみたかったという本屋さんを始められたそう。
児童書や絵本にテーマを絞り、元々コーヒーが好きだったこともあり、「ゆっくりコーヒーを飲みながら絵本を読んでもらいたい」と、絵本カフェができあがりました。
小さい頃から本が好きだったという那須さんがセレクトした絵本は、誰もが一度は手にしたことがあるようなとても懐かしいものばかり。
長く愛され続ける良質な絵本をコンセプトに選んでいるそうです。
本棚には、小さい頃に読んだあの絵本や、ママになってから子どもたちに読んで聞かせた絵本がぎっしりと並び、とても優しい気持ちになれました。
コーヒーの良い香りに包まれながら、大人も楽しめる絵本を選んで読む、そんな時間を過ごせます。
「くわのみ書房」 の詳細
住所/千葉県習志野市大久保1-8-10
アクセス/京成線「京成大久保駅」徒歩10分
営業時間/11:00~18:00
定休日/日・月曜
ホームページ/https://mulberrybookstore.blogspot.com/
13.【松戸市】静かなひとり時間のための空間「ひとつぶ」(書籍は閲覧のみ)
ひとりで読書や勉強、手芸などに集中する時間がほしいと思ったことはありませんか? そんな時間を可能にしてくれるのが、すべてひとり席のこちらのお店。
ワンオーダーで1時間滞在することができ、その時間を過ぎた場合は1時間600円のお席料がかかります。
店内にあるたくさんの本はすべて閲覧自由です。
そこにいる全員がひとりの時間を楽しむために、おしゃべりや音の出る作業は原則禁止。
コーヒーや紅茶、自家製シロップを使用したドリンクなど豊富なドリンクメニューや、プリンやスコーンなどのデザート、週替わりのカレーも魅力です。
静寂に包まれた中での勉強や読書は一度体験してみると癖になります。気になる方はぜひ実際に体験してみてくださいね。
「ひとつぶ」の詳細
住所/千葉県松戸市常盤平2-9-1第二石川ビル3F
アクセス/新京成電鉄「常盤平駅」より徒歩1分
営業時間/12:00~21:00
定休日/火・水曜日
ホームページ/https://hitotsub.net/
X(旧Twitter)/@hitotsub291
Instagram/@hitotsub291
14.【千葉市】土日のみランチもOKのカフェ兼ダイニングバー「TREASURE RIVER book cafe」(書籍購入可能/古書)
平日のオープンは15時からというこちらのお店。店名の「TREASURE RIVER」はオーナーの宝川さんのお名前に由来しています。
壁一面の本棚に並ぶのは、洋書から和書まで、美術書や建築デザイン関係、ファッション系といったアート関連の書籍が中心。宝川さん所有の本だけでなく、半分以上はお客さんから持ち込まれたもので購入も可能です。
カフェメニューやフードメニューは本格的で、フレンチとイタリアンをベースにした創作料理が特徴。
コーヒー片手に本を読む人、遅めのランチを食べる人、早めのお酒を楽しむ人など、みなさん思い思いに過ごされていました。
週末と祝日はランチタイムも営業しているので、夜遅く出かけることが難しい子育て世代は週末を狙うのもいいですね!
「TREASURE RIVER book cafe」 の詳細
住所/千葉県千葉市中央区中央登戸1-11-18
アクセス/京成「新千葉駅」徒歩5分
営業時間/15:00~翌1:00、土日祝日のみ12:00~翌1:00
定休日/火曜
Instagram/@trbookcafe
15.【市川市】じゅん菜池を眺めながら本とコーヒーを楽しんで「珈琲飄々」(店内一部のみ新刊、古本購入可能)
緑豊かな市川市の市民公園「じゅん菜池緑地」のすぐそばに位置する一軒家カフェです。
店内には所せましと本が並び、店主の重冨さんは「いつの間にかどんどん増えちゃって」と微笑みます。
もともとは市川大門通りにお店があり、2020年に今の場所に移ってきました。もうひとりの店主、齊藤さんは「コーヒーを飲みながら本を眺めてゆっくりしていってほしい」そんな気持ちで本を並べはじめたといいます。
家庭文庫(1960年代以降各地で行われた、個人が子ども向けに自宅を開放し、本の貸し出しや読み聞かせなどを行う取り組みのこと)もしていたという重冨さん。
店内で一箱古本市を開催してみて、「小さな本屋さんをやってみたい」という若い人がちらほらいることに驚き、うれしく感じたそうです。
店内に並ぶ本は一部の新刊をのぞき、自由に読むことができます。コーヒーは自家焙煎で、豆の販売もあり。
マスカルポーネのチーズケーキやつぶあんのアイスクリームなど、デザートメニューも充実しています。池を見下ろしながら、のんびりとした時間を楽しむことができますよ。
お店の前には2023年秋からはじめたという素敵な取り組みも。公園内で自由に読んでいい、子ども向けの図書館です。
本やコーヒー、地域への愛情がたくさんつまった素敵な場所を、またひとつみつけました。
「珈琲飄々」の詳細
住所/千葉県市川市中国分4-26-8
アクセス/【電車+徒歩】JR「矢切駅」徒歩20分
【電車+バス】JR「市川駅」北口バスターミナル「京成バス」4番のりば「北国分駅」(市81急行)または「国分操車場」(市82急行)行き乗車「じゅん菜池」下車後徒歩2分
営業時間/11:00~18:00
定休日/月・第3火曜
ホームページ/ https://coffee-hyouhyou.com
Instagram/@hyouhyou0417
地域や子どもへの愛がつまった図書館や絵本が楽しめる場所
16.【四街道市】本を通じた多世代交流の場所「蔵の図書館」
里山の原風景を残す四街道市吉岡地区に、築130年の蔵を利用した「蔵の図書館」があります。
長い間使われていなかった蔵を館長の髙山理恵さんを中心に地域住民で整備。
多世代の交流ができるコミュニティーの場として、2017年4月にオープンしました。蔵書はおもに来館者の寄贈により集めたもの。
「本がつなぐ人と人」というコンセプト通り、本には寄贈者の思いをつづったメッセージカードが添えられ、借り手に感想の欄を活用してもらう…という仕掛けも素敵です!
図書館に隣接する「蔵の畑」では、四季折々の野菜を栽培。
畑でジャガイモを植えたときには傍らに本棚を置いて、関連する本を並べるなど、本と結びついた活動も行っています。
「子どもと作業するときはその野菜にちなんだ絵本の読み聞かせをしたり、図書館の開館日に収穫体験をしたり、畑の作物を使ったスイーツをイベントで出したりもしたいですね」と館長の髙山さん。
2017年の夏にはツリーハウスが登場。ここ一帯は農村生活が体験できる場所としても注目されています。
「蔵の図書館」の詳細
住所/千葉県四街道市吉岡49番地
アクセス/四街道駅から車で約20分
開館時間/10:00~14:00
開館日/第2・4の日曜と月曜 ※その他不定期開館
ホームページ/https://peraichi.com/landing_pages/view/kuratosyo/
17.【千葉市】バスの中には絵本がいっぱい!「かいづか文庫」
千葉市花見川区の犢橋(こてはし)貝塚の敷地内に、廃バスを利用した図書室「かいづか文庫」があります。
誕生したのは1978年。千葉市内各所にある私設図書室の中でも「老舗」の部類に入ります。
現在ではすぐ近くのさつきが丘公民館内に図書室がありますが、当時は公民館も図書室もなく子どもたちが本に触れられる場所が限られていました。
そこで地域の住民が「図書室をつくろう」と奮起しますが、新たに建物を造る場所が見つからない…。
そんな中、当時の発起メンバーの中にバス会社とつながりのある人がいたため、使わなくなったバスの利用を思いつきます。
無事市の許可も下り、手配できた廃バスは公園の空きスペースに駐車できることに。晴れて図書室として開放することになりました。
ただし、年数が経つとバスでも雨漏りなどが起こるため、10年くらいのペースで交換する必要があります。
その費用はボランティアスタッフらが古紙回収を行い、コツコツと貯めているのだそう!
昨年、バスを入れ替えて現在は4代目。
車内は無垢板が敷き詰められ、窓際に設置された本棚には絵本や児童書がズラリと並んでいます。
蔵書量は約2000冊あり、昨年「伊藤忠記念財団」の助成を受けて一部の本を新しく買い替えました。
後部座席をソファ代わりにゆっくり本を読んだり、折り紙をしたり、絵を描いたり…と子どもたちは思い思いに過ごします。
また、運転席にも自由に座ってOK!
ハンドルを回すとタイヤが左右に動くので、実際にハンドルを握ってその様子を楽しむ子どもも多いのだとか。
「本を借りに来る」というより、「遊びに来る」感覚に近いのでしょうね~!
実は、幼少期によく「かいづか文庫」へ遊びに来ていたちいき新聞web編集S。
ここでたくさんの絵本に出合ったことで、読書の楽しさを知った気がします。
この「かいづか文庫」をはじめ地域住民に支えられる小さな図書室は、遊びの延長線上で子どもが本に触れられる貴重な存在なのかもしれません。
「かいづか文庫」の詳細
住所/千葉県千葉市花見川区さつきが丘1-18(犢橋貝塚内)
アクセス/JR新検見川駅から京成バス「さつきが丘団地」行き、さつきが丘第二バス停下車、徒歩3分
開放日時/土曜日 14:00~16:00(※夏休みや冬休みなどの長期休み中は閉館)