【土偶リレー】袖ケ浦市郷土博物館自慢の三姉妹土偶
お気に入りの「〇〇」を投稿し、次へバトンを渡す、SNSで人気の「〇〇リレー」。
6月、鎌ケ谷市から袖ケ浦市へ、Twitterで土偶リレーのバトンが回ってきました。
公開 2020/09/07(最終更新 2020/12/10)
土偶は一体、何のためのもの?
同博物館が紹介した土偶は、「ウチ子」「バタ子」「ノリ子」の三姉妹。
年齢差は5000年ほどあるが、この3体を選んだのは、比較的破損が少なく、原形をとどめているからとのことです。
土偶は素焼きの土人形で、妊婦などふくよかな女性の体を表現した物がほとんど。
豊穣を願って、また、病気や事故などの災難から逃れるためのまじないの道具として使用したのではないかと考えられています。
多くは手足や顔が壊された状態で見つかっており、祈りの時に壊すことで身代わりにしたのでしょう。
「時代によっても、土偶の意味合いは多様化していったと思われます」と学芸員の桐村さん。
土偶三姉妹のプロフィール
長女のウチ子は、打越岱(うちこしだい)遺跡(上泉)で発掘された縄文時代早期中葉(約9500年前)の土偶です。
長さ約6cmと小さく、教科書などに載っているメガネのようなものを掛けた、大きくてしっかりとした土偶とはイメージが随分違います。
この時期の土偶の出土は全国的に見ても珍しく、ほぼ完全に近い形での発見はかなり貴重です。
目や口はなく、頭部には斜線が描かれていて、腕と乳房、丸みを帯びた下半身が表現されています。
次女のバタ子は、尾畑台遺跡(下根岸)から出土した縄文時代中期(約5000年前)のものです。
大きさはウチ子と同じくらい。目・鼻・口があり、腕部もあったと思われます。
頭の装飾がおしゃれです。
三女のノリ子は、向神納里(むこうかんのり)遺跡(大竹)の竪穴式住居跡から土器や石斧(せきふ)と共に見つかりました。
出生年はバタ子とほぼ同じだが、表情があどけないので妹分。
はっきりとした目と口が特徴です。
約4cmの頭部しか見つかっていませんが、全長はおそらくその約3倍です。
三姉妹には、1階の歴史展示室でお目にかかることができます。
SNSでのリレーですが、所々に俳優の井浦新さんが関わっています。
袖ケ浦市は、東金市にバトンを回しました。
お気に入りの土偶を探してみては。
住所/千葉県袖ケ浦市下新田1133
開館時間/9:00~17:00
休館日/月曜日・祝日の翌日
入館料/無料
企画展予告「ごはんの作り方〜米づくりに見る暮らしと祈り〜」
会期/10月3日(土)〜2021年2月11日(木・祝)
お問い合わせ/ 0438-63-0811 同博物館