芋掘りシーズン!甘くなる保存方法と究極の焼き芋の作り方
実りの秋。
味覚狩りの時期がやってきました!
幼稚園や保育園、小学校の秋の恒例行事といえば芋掘り遠足。
泥んこになって、宝探しのように土の中からさつまいもを掘り出す…子どもにとっては最高に楽しいイベントです。
ですが、意気揚々とする子どもたちとは裏腹に、親の頭によぎるのは
「大量のさつまいも、どうしよう…」
せっかく子どもたちが自分の手で収穫したのだから、余すことなく味わいたいですよね。
実は、さつまいもって保存の仕方で持ちも味も変わるんです!
そこで、正しい保存方法&「究極の焼き芋」の作り方、飽きずに楽しめるオススメレシピなどをご紹介します。
公開 2019/10/17(最終更新 2021/08/27)
おいしいさつまいもを見分けるコツ&豆知識
野菜をスーパーでしか見たことがないという子どもも増えている昨今、芋掘りの主なねらいは「食育」。
自然と触れ合って土のにおいを感じながら、普段食べているものがどんな風に育ち、実を結ぶのかを知ることができるのは、とても貴重な体験です。
おいしいさつまいもを選ぶには、ふっくらとしていてずっしり重みを感じるかどうか、凹凸が少なく、表面にツヤとハリがあるかどうかに注目しましょう。
ここで、さらに学びを深める豆知識をひとつ。
さつまいもは、千葉県との間に長~い歴史がある野菜です。
“江戸時代(元文年間)、八代将軍吉宗の命により、飢饉を救うためのさつまいもの試験栽培が、青木昆陽(あおきこんよう)によって現在の千葉市幕張で行われました。
数年をかけ栽培は成功し、その後全国に広がり、飢饉に苦しむ農民たちを救ったといいます。
昆陽の偉業をたたえ、昆陽神社(別名「芋神さま」)が、幕張に設立されています。”引用:千葉県 教えてちばの恵み
現在は成田市、香取市、多古町などが主な産地で、芋掘り体験ができるスポットが多数あります(千葉県のおすすめ味覚狩りスポットはコチラ!)。
今回は、そんな千葉県の中でも大農業地帯である八街市で生まれ育った2児のパパ(ちいき新聞編集スタッフ)に、娘たちのために毎年やっているというさつまいもの保存方法&究極の焼き芋の作り方を教えてもらいました。
八街市といえば落花生やスイカ、「やちぼこり(春先の強風で畑の土が舞って起こる砂埃)」で有名ですが、さつまいもの一大産地でもあるんです。
それでは、まず保存方法から。
正しい保存方法
泥だらけのさつまいも、きれいに洗いたいところですが、ちょっと待った!!
さつまいもは水気に弱く、水洗いすると皮が傷ついて腐りやすくなってしまうので、泥つきのまま保存した方がよいそうです。
また、さつまいもは寒さにも弱いので、冷蔵庫に入れると傷みが早くなります。
なので、基本は常温保存がおすすめ。
そしてここからが最大のポイント!
「野菜は採れたてがおいしい」と思いがちですが、さつまいもは違います!
収穫してすぐ食べると、「あれ?あんまり甘くない…」という場合が多いはず。
デンプン質が多い野菜は、収穫してから数日置いた方が、デンプン質が糖分にかわって甘みが増すのです。
これを「追熟(ついじゅく)」といいます。
さつまいもの収穫時期は早いところで8月から始まりますが、2~3カ月貯蔵して余分な水分がなくなってからの方がよりホクホクとしておいしくなるので、旬(食べ頃)は10月~1月頃なのです。
焦らず寝かし、じっくり時を待つこと。
家庭で保存する場合は、1~2週間程度置けばよいそうです。
保存方法のポイント
①すぐ食べない! 泥つきのまま、直射日光の当たらないところで2~3日乾かす(八街パパの場合はベランダで陰干し)
②そのあとはさつまいもを新聞紙でくるみ、新聞を入れた段ボールに入れて常温保存(①~②でトータル1~2週間が目安)
究極の焼き芋の作り方
さぁこれでおいしく食べる準備は整いました!
やっと食べられるーー!
素材の味を楽しむなら、やっぱり焼き芋ですよね~。
なんでも八街パパは、娘たちも大喜びの「究極の焼き芋」を作れるということで、実際にやっている方法を伝授してもらいました。
それは、
七輪を使って炭火で焼く。
八街パパいわく、味が「全然違う」んだそうです。
いわゆる「石焼き芋」がおいしい理由は、石から発せられる遠赤外線でじっくり加熱するから。
炭火にも同様の効果があるため、七輪を使えば本格的な石焼き芋の味が家庭でも再現できてしまうというわけです。
七輪は意外と手軽で、後片付けも簡単なんだとか。
「究極の焼き芋」の作り方
① さつまいもを洗う
② 洗ったさつまいもを新聞でくるみ、水で濡らしてヒタヒタにする
③ ②をさらにアルミホイルでくるむ
④ 七輪の炭の中にぶち込む!
⑤ 途中でひっくり返し、約1時間じっくり焼く
お~ワイルド…男の料理ですね。でも確かに簡単!
1時間後…
こ~んなにホックホクで黄金色に輝く焼き芋が出来上がります!
気になるお味は・・・
あま~~~~~い!!
ぜひお試しあれ!
※オーブンでおいしい焼き芋を作る方法、焼き芋におすすめの品種などについてはコチラをご覧ください♪
実は栄養満点!栄養士オススメレシピ
もちろん、焼き芋以外にもオススメレシピはたくさんあります。
さつまいもは栄養も満点! ということで、効果的な食べ方を管理栄養士の廣田桃子さんに聞いてみました。
――さつまいもには、具体的にどんな栄養があるのですか?
「ビタミンC含有量は、いも類の中でトップクラスです。
抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEを豊富に含み、老化予防や生活習慣病予防といった効果が期待できます。
また、ビタミンCは通常熱に弱いのですが、でんぷんでガードされているので、加熱しても壊れにくいという特長があります。
老廃物を排出し、便通を促進する食物繊維もたっぷり。
若さを保ちたい方、美容と健康を気遣う女性にはうってつけの野菜ですね。」
――え~! 失礼ながらそこまで美容にいいというイメージを持ってなかったです・・・食べ方には何かポイントがありますか?
「ゆっくり加熱すると甘みが増すので、火を通すときはレンジより蒸し器がおすすめです。
あとは、皮ごと食べるとより効果的。
ただ、皮の下にアクが多いので、3分ほど水に浸けるといいですよ。」
――最後に、オススメのレシピを教えてください。
「定番ですが、実はスイートポテトはすごくいい食べ方です。
脂質を含む乳製品と一緒に摂ると、さつまいもに含まれているビタミンEの吸収率がアップします。
これと同じ要領で、サラダにする場合はヨーグルトソースで和えると、乳製品と組み合わさるので効率よくビタミンEを吸収できます。
それから、さつまいものレモン煮なんかも、ビタミンCたっぷりでストレス解消効果が期待できるのでおすすめですよ。」
超簡単☆さつまいものサラダの作り方
① さつまいも(1本)をダイスカットにしてゆでる
② マヨネーズ:大さじ2、ヨーグルト:大さじ2、塩こしょう少々でソースを作り、①と和える
――ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか。
ぜひ保存方法や調理のコツをおさえて、さつまいもがおいしい時期を存分に楽しんでくださいね♪