【千葉市緑区】ホキ美術館10周年+リニューアル記念/写実絵画の巨匠 「森本草介展」 開催
▲外観はそのままに、より災害に強い美術館に生まれ変わった
昨年の10月、千葉を襲った集中豪雨により、コレクション約100点が浸水するなど大きな被害を受けたホキ美術館が、改修工事を経て8月1日(土)にリニューアルオープンします。
公開 2020/07/27
約9カ月ぶりに再開が実現!
▲写実絵画のために設計された展示空間で心ゆくまで鑑賞を
モチーフを忠実に表現する写実絵画専門の美術館として10年前に世界で初めてオープンして以来、それまであまり知られていなかった、日本の現代写実絵画の魅力を国内のみならず海外にも広めているホキ美術館。
近隣住宅に溶け込みながらも、アール状に張り出す形状が人目を引くその建物は、日本建築大賞を受賞した他、スペインで開催されたWAF(World Architecture Festival)で最終審査に残るなど世界的にも建築的評価が高い建物です。
しかし昨秋の台風の際、スロープ状になった通路から想定を超える雨量が建物内に流れ込み、電気設備は故障し排水ポンプもコントロールを失いました。
広報の松井文恵さんは「地下にあった電気室を地上階へ、また浸水した床と壁の取り替えなど大規模な改修工事や、浸水したコレクションの修復を経て、8月にようやく再開できることとなりました」と話しています。
美術館のルーツとなる作品を展示
▲森本草介《未来》2011年 ホキ美術館
「そもそもは、人と同じ事はやらないというモットーのホギメディカル創業者・保木将夫が日本の現代写実絵画の草分け的存在・森本草介の1枚の絵画に出合ったことが、当美術館ができるきっかけでした」と松井さん。
1枚を描くのに3カ月から1年もの月日がかかるといわれる細密な写実絵画ですが、今回は森本の34点もの作品が一堂に会する記念展です。
▲森本草介《アリエー川の流れ》2013年 ホキ美術館
戦後の抽象画が主流だった頃から、17世紀に活躍した画家フェルメールらに由来する写実絵画の道を切り開いてきた森本が美しいと感じ表現してきた世界を、その穏やかな色彩、筆のタッチからも存分に感じ取ることができます。
▲森本草介《果物たちの宴》2001年 ホキ美術館
美術館の窓からは隣接する昭和の森公園が見えます。
「木々を借景に、ゆっくりと癒やしの時を過ごしていただきたいです」と語る松井さん。
ぜいたくなショートトリップを楽しんでみてはいかがでしょうか。(しーまゆ)
森本草介展 第3回ホキ美術館大賞展同時開催
会期/8月1日(土)~11月16日(月)
開館時間/午前10時~午後5時30分
(入館は午後5時まで)
休館日/火曜日
(ただし8月11日開館、8月19日(水)休館)
入館料/一般 1,830円
大学・高校生・65歳以上 1,320円
中学生 910円
小学生以下 無料(大人1人につき2人まで)
会 場/ホキ美術館(MAP)
住所/千葉市緑区あすみが丘東3-15
問い合わせ/来館は予約制。詳しくはHPを確認