王子がいる養蜂場「はちみつ工房」に聞く
はちみつとミツバチの秘密

ミツバチが作り出す天然の恵み・はちみつ。おやつのパンケーキに垂らしたり、朝食のヨーグルトに混ぜたりと、とっても身近な食べ物です。

また、はちみつは古くから民間療法に広く用いられています。
「のどが痛いときははちみつ」「口内炎に塗るといい」なんていう話を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

でも、はちみつがどのように作られているのか、意外に知らなかったりしませんか?

そこで「はちみつ王子」で有名な千葉県君津市の「はちみつ工房」で、はちみつについて聞いてきました。

驚くべきミツバチの生態もあきらかに

 

■はちみつ工房とは

千葉県房総に位置する養蜂場で、養蜂の現場を間近に見学することができることで人気のスポット。
「はちみつ王子」がはちみつやミツバチについて分かりやすく教えてくれます!
はちみつの試食&販売もあり。

 

気になるはちみつ王子ですが、奥のガラス越しに立つ青年が3代目はちみつ王子。

 

はちみつ王子のいる「はちみつ工房」(千葉県君津市)では養蜂の現場を間近で見られます

昨年まで高校生だったフレッシュボーイです!

花の種類によって
味もさまざま

今回お話を聞いたのは、販売部のベテラン・金子直哉さん。

はちみつ王子のいる「はちみつ工房」(千葉県君津市)では養蜂の現場を間近で見られます

養蜂の世界に飛び込んだきっかけは友人の友人の紹介だったそうです!

 

一般的に、ちょっと怖いイメージのあるハチ。
やはり金子さんも初めはミツバチがちょっと怖かったのですが、1年ほど養蜂の現場を経験してみると苦手だったミツバチがだんだん「かわいく」思えてきたとのこと!

 

「ミツバチにも個性というものがあって、こちらが丁寧に愛情を込めて接すると穏やかな性格になるんです。
逆に荒々しい養蜂家さんのところのハチはちょっと動きが激しかったり…。
そういう姿を見て、ハチっておもしろいな、もっとハチのことを知りたいなと思うようになって、今に至ります」(金子さん)

そんなミツバチが作ってくれるはちみつ。

お店に並んでいる品物を見ると、ラベルに「アカシア」とか「レンゲ」とか、花の名前が記載されていますよね。

花によって、香りも味もまったく異なるのもはちみつの特徴なんです。

たとえば、取材時に販売していた「桜」はふんわりと甘い香り、「そば」はクセのある後味がありました。

「百花」は、いろいろな花の蜜が混ざっているので同じ百花でも養蜂場によって味もさまざま。

もちろん、花の季節によって採れる蜜も替わるので、いろいろ食べ比べてみるのも楽しいかもしれませんね!

はちみつ王子のいる「はちみつ工房」(千葉県君津市)では養蜂の現場を間近で見られます

うれしい効能がいっぱいのはちみつ
オススメの食べ方も!

健康的なイメージがあるはちみつですが、なんと約80%が糖分(ブドウ糖と果糖)でできています。

はちみつに含まれる糖分は吸収が早いので、疲れたときに摂取するのに最適だといわれています。
その他に、抗酸化作用や整腸作用などの美容に関する効果も期待できるのだそう。

ママにもうれしいはちみつですが、ついヨーグルトやパンなど、マンネリになりがち…。

金子さんはどんな風に食べているんですか?

 

「ぶっちゃけ、そこまではちみつが大好きってわけじゃないんです(笑)。
基本、朝はごはんなのでパンを食べる機会もあまりないし、パンケーキもそんなに食べないし…。

なので、はちみつは料理に使うことが多いです。

砂糖の代わりに使うと仕上がりの味に深みが出るんですよ。
和洋中どんなお料理でもいけるので試してみてください。

あとよくやるのは、チーズのはちみつがけ。ぼくはお酒が好きなのでおつまみですね。
どんなチーズでも合います!」(金子さん)

 

筆者も早速、普通のナチュラルチーズでマネしてみましたが、チーズの塩気にはちみつの甘さが合わさり、ちょっとリッチな味わいになりました~!

クリームチーズやブルーチーズなど、いろいろなチーズで試してみたくなります。

※はちみつは生後1歳未満の乳児には与えないようにしてください。

乳児ボツリヌス症を発症することがあります。

びっくり! なミツバチの生態

養蜂場で働き始めてミツバチの生態や習性を目の当たりにした金子さん。

不思議なことばかりですっかりミツバチに魅了されてしまったそうです。

 

「まずミツバチにはオスがほとんどいないんです。

1つの巣箱には約1万匹のミツバチがいるのですが、そのうちオスはたった1割程度。
花の蜜を集めたり、幼虫のお世話をしたりするのはすべてメスで、オスの仕事はありません…。

もっと言うと、ハチの象徴でもある「針」もありません。

ミツバチのオスは基本、何もしないで暮らしていますが、その中でも選ばれた何匹かは、女王バチが繁殖するときのみ出番がやってきます」(金子さん)

オスの生態…ちょっと悲哀を感じます。

また、交尾した女王バチは腹部を見るとすぐ分かるそう。
女王バチが巣から離れると他のミツバチたちもいなくなってしまうので、交尾を終えた女王バチが巣から離れないように管理するのも養蜂家の大切な仕事です。

 

そんなハチたちが暮らす巣箱の中からはちみつ王子が巣枠を取り出して見せてくれました。

当然ですがミツバチがいっぱい!

 

はちみつ王子のいる「はちみつ工房」(千葉県君津市)では養蜂の現場を間近で見られます

このミツバチたちは、ただ単に蜜を集めるだけでなく、巣の中で糖度を上げたり、体温で温度調節したり、羽を動かして乾かしたりして「はちみつ」を完成させます。

花から採取した蜜をはちみつだと思いがちですが、花から採れる蜜は「花蜜(かみつ)」といってはちみつとは別物。

みつばちの巣箱はいわば「家」兼「はちみつ工場」なんですね!

 

ここでふと、王子の後方に掛けられたバドミントンのラケットが気になりました!

 

 

はちみつ王子のいる「はちみつ工房」(千葉県君津市)では養蜂の現場を間近で見られます

 

実はこれ、ミツバチの天敵であるスズメバチと戦うためのものだそうです。

ただ追い払うのではなく、必ず「しとめる」のがミッション。

なぜかというと、以前、巣箱の近くを飛んでいたスズメバチをそのまま逃がしてしまったところ、たくさんの仲間を連れて再びやってきてしまったのだとか。

初めに見たスズメバチは偵察係で、ミツバチの巣箱の情報を自分の巣に持ち帰り、仲間に伝達してしまったんですね。

そんな事態を防ぐために、スズメバチを1匹見たら絶対に巣に帰してはいけない、と金子さんは経験から学び、心に留めているのです。

 

最後にミツバチの寿命について。

働き者で有名なミツバチですが、いったいどのくらい生きられるのでしょう?

「女王バチではない、一般職のミツバチの寿命は成虫になった後は約1ヶ月程度。
初めの3週間は巣の中で、幼虫のお世話やハチミツの管理といった仕事をしています」(金子さん)

最後の1週間~1週間半にやっと外の世界へ。

本職(?)である蜜集めに奔走します。

 

やがてミツバチは死期が近付くと、より遠くに飛ぼうとするといわれています。

これは巣の中で死んでしまうと、自分の死骸の処理を仲間がしなくてはならないため。

なるべく巣の外で死んで、仲間の仕事を増やさないようにしているんじゃないかな、と金子さんは教えてくれました。健気ですね。

 

聞けば聞くほどビックリなミツバチたちの暮らしぶり。

取材を通じて筆者も、ハチたちと関わるうちにミツバチが好きになったという金子さんの気持ちがちょっぴり分かる気がしました!

「はちみつ工房」では、実際にミツバチを見ながらこんな楽しい話をいろいろ聞かせてもらえます。

もちろんはちみつ王子の実演も間近で見られますよ。

夏休みの自由研究のヒントにもなるかもしれません♪

 

はちみつ工房 

住所/千葉県君津市皿引187

営業時間/※日により異なるので事前に要問合せ

定休日/不定休

料金/無料(有料体験1,500円もあり)

アクセス/館山自動車道 君津ICより約10分

電話番号/0439-71-8338(平日10時~17時)

※見学・体験は要予約

この記事を書いた人

ちいき新聞web編集S

ちいき新聞web編集S

千葉市生まれ、千葉市在住のアラフォー。編集プロダクションなどを経て「ちいき新聞」編集部へ。甘いものとパンと漫画が大好き。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。

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