松戸・鎌ケ谷のおすすめおでかけスポット満載! “とうかつ”歴史探訪モニターツアー
2019年11月30日(土)、千葉県東葛飾地域の観光地の魅力を発信する「“とうかつ”歴史探訪モニターツアー」が開催されました。
東葛飾地域とは、千葉県の北西部に位置する松戸市、鎌ケ谷市、野田市、柏市、流山市、我孫子市の6市からなる地域のこと。
今回のツアーでは、松戸市・鎌ケ谷市内のおでかけスポットを巡りました。
歴史的建造物からグルメ情報まで、ツアーで回った場所とおすすめポイントなどを一つひとつご紹介します。
公開 2020/01/08(最終更新 2023/03/08)
北海道日本ハムファイターズファイターズ鎌ケ谷スタジアム
ツアーの始まりはファイターズ鎌ケ谷スタジアム、通称「鎌スタ」から。
1997年、鎌ケ谷市に誕生した北海道日本ハムファイターズのファーム(二軍チーム)本拠地です。
サプライズでチーバくんがお出迎えしてくれました!
あのダルビッシュ有選手や大谷翔平選手が育った場所でもあり、ファイターズファンにとっての「聖地」ですが、ファイターズファンでなくても、野球に詳しくなくても、一度行ってみたらハマってしまうかも!?
それくらい見どころだらけのスポットでした。
まず、選手との距離が近い。
目の前を「こんにちは~」と笑顔で通り過ぎて行ったのは清宮幸太郎選手!
二度見しました。爽やか~!
この日もたくさんのファンが選手たちのトレーニングを見守っていましたが、鎌ケ谷から送り出した選手が一軍で活躍している姿を見た時の喜びはひとしおでしょう。
また、大型ビジョンやプールエリア、茶畑や野菜畑など、日本のファーム球場ではあまり見られない設備やイベントも充実しており、家族みんなで楽しめるボールパークとして人気を集めています。
プールに入りながら涼しく観戦できることで大人気の「鎌スタ☆プール」は、毎年海の日からオープン。
球場正面チケット売り場横にある「FAN‘S LOUNGE(ファンズラウンジ)」には、鎌スタのヒストリーや選手のサインなど貴重な品が展示されています。
冷暖房完備で飲食もOKなラウンジ内はモニターが6台あり、快適な野球観戦が可能。
チケット売り場でファンズラウンジ券(300円)を購入すれば利用できます(2019年11月現在)。
球場内だけでなく、実は球場外周道路にもおもしろスポットがいっぱい。
試合がない時でも、ぐるっと一周してみるだけで楽しめます。
・壁打ち
投球練習やテニスの壁打ちを自由にできるスペースがあります。
・中田翔場外ホームラン記念プレート
推定飛距離140メートルの場外ホームランを認定する記念プレートがあります。
こんなところまで飛ぶとは! すごい…。
・鎌スタ☆レッチ
子どもからお年寄りまで簡単にストレッチができる屋外健康器具コーナー。
・鎌スタ☆ダッシュ
実際の塁間と同じ距離の坂道コーナー。
選手もトレーニングに使っていて、選手は約3.8秒で走るそうです!
何秒でいけるかチャレンジしてみては?
鎌スタでは、年間を通してさまざまなイベントも開催されています。
1月の新入団選手歓迎式典&交流会、家族みんなで楽しめる「G.W.ファミリーシリーズ」、正面広場に巨大プールが登場する「鎌スタ☆祭」や花火大会、北海道のグルメを味わえる「鎌スタ☆北海道まつり」などなど、毎年大好評のイベントをお見逃しなく。
※2020年のイベント内容は未定です。
中国料理 天廣堂
ランチは松戸市へ移動し、2018年1月にリニューアルオープンした中華料理店「天廣堂」へ。
オーナーシェフの廣田資幸さんは、「平成30年度千葉県の卓越した技能者(千葉の名工)」として、県知事より表彰されています。
また、建物の外壁にあるオブジェは、オーナーシェフの父で彫刻家の廣田圭司さんがデザインしたもの。
いただいたのはこちら。
・旬の三品
・本日のフカヒレスープ
・本日の前菜
・手包み点心
・ご飯
・漬物
・本日のデザート
・厳選中国茶
地元の食材がふんだんに使用されており、「本日のフカヒレスープ」と「本日の前菜」には「矢切ねぎ」が。
「矢切ねぎ」は、「矢切の渡し」で知られる松戸市の矢切地区で生産されているネギ。
11月から3月ごろまでが旬で、太くて甘みがあり、「焼いてよし、鍋によし」といわれる高級品です。
また、「旬の三品」には「松戸白宇宙かぼちゃ」が登場。
「松戸白」という品種の和かぼちゃで、松戸市出身の宇宙飛行士・山崎直子さんが2010年に松戸ゆかりの品として宇宙に持っていったことからこの名が付けられました。
どちらも青果店やスーパーに並ぶことは少ないので、ぜひ松戸市に足を運んで味わってみてください。
中国茶アドバイザーの資格を持つスタッフが厳選する中国茶、デザートの「塩杏仁豆腐」に至るまで、どれをとってもおいしいのひと言でした。
(※メニュー内容は日によって異なります。)
本格中華をリーズナブルに楽しむことができ、地元の人に愛される名店。
このお店のために松戸に来る価値あり!です。
中国料理 天廣堂(てんこうどう)
住所/千葉県松戸市松戸1339-1
営業時間/
ランチ 11:30~15:00(L.O.14:30)
ディナー 17:30~22:00(L.O.21:00)
定休日/不定休
アクセス/JR常磐線・新京成線「松戸駅」より徒歩4分
電話番号/047-382-5250
戸定邸(旧徳川昭武邸)
お腹が満たされた後は、天廣堂から徒歩圏内(約8分)の戸定邸へ。
戸定邸は、徳川慶喜の弟で最後の水戸藩主・徳川昭武の屋敷です。
明治時代の徳川家の住まいがほぼ完全に残る貴重なもので、国の重要文化財に指定され、戸定邸庭園は国の名勝に指定されています。
「水戸藩主が松戸に?」と思われるかもしれませんが、昭武は水戸家の家督を甥に譲った後の隠居生活を戸定邸で送りました。
昭武の日記によると、彼は1875年(明治8年)正月、狩猟のために松戸を訪れています。
以後彼は頻繁に松戸を訪れるようになり、松戸に私的な住まいを建設(1884年)したのです。
狩猟だけでなく、写真、自転車、魚釣り、焼き物など多彩な趣味の持ち主であった昭武は、松戸でのアウトドアライフを存分に楽しんだといわれています。
しかし、それまでの昭武の人生は波乱万丈なものでした。
「自分の後継者に」と昭武のことを見込んでいた徳川慶喜は、1867年(慶応3年)フランスのパリで開かれた万国博覧会に、将軍の名代として当時 13歳の昭武を派遣しました。
さらに慶喜は万博終了後パリでの長期留学を命じましたが、留学生活のさなか、幕府が崩壊し、政府からの帰国命令を受けて帰国しました。その後最後の水戸藩主を継ぐことになりました。
そんな歴史的背景を知って戸定邸を巡ってみると、昭武の見識の高さやセンスに魅了されるはず。戸定が丘歴史公園内には明治期の古写真を元に復元された「東屋庭園」があり、高台に位置する東屋からはお天気が良ければ富士山が望めます。
戸定邸に隣接する歴史館には、松戸徳川家の伝来品を中心に、徳川昭武と兄・慶喜に関する資料が展示されています。
また、松戸市観光協会所属のボランティアガイドグループ「松戸シティガイド」活動日(休館日以外/冬季・夏季は土日祝日と5,10,15,20,25,30日)に戸定邸受付で声をかければ、ガイドの詳しい説明を聞きながら戸定邸を見学することもできます。
より深く学びたい方におすすめです。
※活動日と受付時間は 松戸シティガイドHP で確認を。
小高い丘の上に建ち、天気の良い日は遠くに富士山を、眼下には江戸川を望む戸定邸。
幻の将軍・徳川昭武の暮らしぶりに思いをはせながら、彼も見ていたであろう景色を眺めてみてはいかがでしょうか。
住所/松戸市松戸714番地の1
開館時間/9時30分から17時まで
(入館は16時30分まで)
※戸定が丘歴史公園は、9時から17時まで入園できます。
休館日:月曜日(祝日の場合にはその翌日)、年末年始(12月28日から1月4日まで)、歴史館のみ展示替え期間
電話番号/047-362-2050
千葉大学園芸学部洋風庭園
続いて、戸定邸のお隣、千葉大学園芸学部の洋風庭園を散策。
千葉大学園芸学部には、100年を超える伝統があります。
1909年(明治42年)に「千葉県立園芸専門学校」として創立され、1949年(昭和24年)に千葉大学園芸学部となりました。
キャンパス内には、イギリス風景色庭園、フランス式庭園、イタリア式庭園、ロックガーデンがあり、事前の申し込みをすれば一般の方も見学可能です(お申し込み方法はこちら)。
松戸シティガイドが毎年春(5月)と秋(11月)、桜の季節などに、千葉大学園芸学部の洋風庭園を案内する「回廊ツアー」を定期開催しています。
また定期開催以外は、5人以上の団体申込みで2週間前までに要予約。
詳しくは松戸市観光協会(松戸探検隊ひみつ堂 電話番号/047-727-7825 )へお問合わせください。
住所/千葉県松戸市松戸648
松雲亭にて江戸つまみかんざしワークショップ
ツアーの締めくくりは、戸定邸に隣接するお茶室「松雲亭」にて江戸つまみかんざしのワークショップ。
松雲亭は、1978年(昭和53年)に松戸市が市制施工35周年を記念して建設したお茶室です。
市民の憩いの場として、茶会、句会などの芸術文化活動で利用する人に貸し出されています。
まずはすてきなお庭を眺めながら、松戸シティガイドさんがたててくれたお抹茶で一服。
つまみかんざしは、伝統的な髪飾りとして、その技法が江戸時代より伝えられてきました。
今回の先生は、平成30年に千葉県伝統的工芸品製作者に指定された藤井彩野さんと共に作家・講師として活動されている安倍真樹さん。
「つまみかんざし彩野」の名で松戸市を拠点に作家活動をしている彼女たちは、現代的なデザインを取り入れ、つまみかんざしの普及や次世代への伝承に積極的に取り組まれています。
安倍先生のご指導の下、挑戦するのは梅の花のつまみ細工。
正方形に細かく裁断した生地をピンセットでつまんで花びらを作っていき…
出来上がったものがこちら!
それぞれヘアゴム、ヘアピンなど、好みのアイテムに仕上げました。
皆さん上手ですね~。自分で作ると愛着がわきます。
和装の機会減少と共に需要が減り、後継者不足の問題もあるというつまみかんざしですが、日本人の美意識が詰まった技術、絶やさず残していきたいものですね。
こうして、盛りだくさんの“とうかつ”歴史探訪モニターツアーは終了。
ベッドタウンとしての印象が強い松戸市・鎌ケ谷市ですが、歴史が古く、季節を感じられるスポットも多くありました。
まち歩きをしてみれば、まだまだ新たな発見があるかもしれません。